中国本土では規制によりLINE、instagram、twitter、Google、Facebook、YouTubeなど、皆さんが日本で親しんでいるAPP(アプリ)やサイトの多くが使えません。
GoogleやYahooの検索エンジンも使えないので、何も準備せずに丸腰で中国を訪れると、結構困ることも。
そこで今回は、上海の旅行会社に3年赴任した筆者が、どのような準備をしていけば快適に中国旅行を楽しめるかをお伝えします。
大きく分けて方法は2つ。
1.VPN付きのポケットWi-Fiをレンタルする。
2.中国でも使えるAPPやサイトで代用する。
まずは多少お金はかかるものの手っ取り早い「1」の方法から紹介します。
VPN付きのWi-Fiって何?
「VPN」とは「Virtual Private Network」の略で、仮想の専用ネットワークを構築することによって、情報の抜き取りなどを困難にし、安全に通信ができるようになるシステムのこと。
中国に限らず、これを利用することによって、アクセスする際の安全性が高まります。
さらに、仮想ネットワークを利用するため、中国国内でも国外と同じ環境でネットが使えるようになるのです。
つまり、LINE、instagram、twitter、Google、Facebook、YouTube…全て日本と同じ環境で楽しめるという訳ですね。
Wi-Fiをレンタルするときは「VPNあり」もしくは「LINE・Googleなど利用可能」などの表示があるものを選ぶようにしましょう。
「VPNなし」よりは値は張りますが、日本と同じツールが使えるようになります。
ただし、通信速度は遅くなってしまいますので、LINE、Googleなどを使わないときはVPNを切るといいでしょう。
また海外のSIMカードを利用することによって規制を回避する方法もあります。
↓↓こちらも参考に↓↓
中国でも使えるアプリやサイトで代用する
お次は「2」、VPNは便利ですが、急に規制が厳しくなりつながりが悪くなることがないとは言えません。
そこで、郷に入っては郷に従え。VPNを使わずとも楽しめる中国のアプリやツールをご紹介します。
やはり現地のツールですから、慣れれば快適です。
何度も中国に行かれる方は特に参考にしてください。
LINEはwechatで代用せよ!
友達や家族との連絡手段としてLINEを日常使いしている方は多いと思います。
これが使えないとなると困ってしまう方も多いのではないでしょうか。
筆者がいた上海の旅行会社でも「LINEが使えないんです!」と泣きそうになりながら駆け込んでくるお客さんを何人も見ました。
実はLINEは「運が良ければ」使えることもあるのですが、ほぼ使えないと思って心した方がいいでしょう。
LINEに代わるアプリで一番のおすすめは「we chat(微信)」。
ほぼLINEと同じように利用できるメッセージアプリです。
日本人でもクレジットカードを紐付けることで現地のお店で支払いも可能。
中国ではスマホでの支払いがメインなので、レストラン、カフェ、ショップなど様々なシーンで利用出来ます。(急遽外国人の利用ができなくなる可能性もあります)
さらに翻訳機能も付いているので、現地の人とのコミュニケーションも超便利。
周りの友人全員にアプリを入れてもらうことは難しいと思いますので、同行する友人と近しい家族だけでも入れてもらうことをお勧めします。
特に同行者には入れてもらうと、はぐれた時や別行動をする際に便利です。
その他の連絡手段としてはYahooメールがVPNがなくても使えます。日本でアプリを落としておくといいでしょう。
Google関係も全滅である
Yahooはメールとポータルサイトは使えますが(検索はできない)、Googleに関しては全て使えません。
Gmail
Gmailを日常使いしている方は、主要な連絡先にGmailが使えない旨と、yahooなど別のアドレスを伝えておいた方がいいでしょう。
仕事などでどうしても使わないといけない場合はVPNの利用を。
Googleマップ
旅先で当てにしている人は注意!Googleマップも使えません。
代わりに「百度MAP(百度地图)」をダウンロードしておくと便利です。
これは中国の百度社が作っているMAPで、かなり詳しく掲載されています。
もちろんGoogleマップと同じように経路検索もできますよ。
逆にGoogleマップは、ないはずの地下鉄の駅が表示されていたりと中国に関してはかなり間違いが多いので、VPNをつないだとしても百度MAPを使った方がいいでしょう。
漢字表記なので日本人にとっては見やすいと思います。
Google検索
これが使えないのも困りますね。加えてYahoo検索も使えないので(YahooポータルサイトはOK)、何かを調べたいときにちょっとしたパニックになります。
現在使える検索エンジンは「@nifty(日系)」「OCN(日系)」「goo(日系)」「Bing(米系)」「NAVER(韓国系)」「百度(中国系)」「YANDEX(ロシア系)」など。
日系以外だと日本語での検索結果が少ないので、日系の検索エンジンをいくつかブックマークしておくといいと思います。
ただし今は使えても急に規制され使えなくなることもあるのでご注意を。
そんな時は中国の百度を。規制される心配がないですし、日本語の検索結果も多少は出ます。
Google翻訳
「中国語はできないのでGoogle翻訳を使おう!」と思っている方もご注意!Google翻訳ももちろん使えません。
代わりに「百度翻訳」をブックマークしておくのがおすすめです。
個人的には中国語⇔日本語や中国語⇔英語など、中国語がらみの翻訳であれば、Google翻訳よりも性能がいいと思うのでVPNを使っていたとしてもこちらがおすすめです。
また、先ほど紹介したメッセージアプリ「wechat」の翻訳機能を使えば、メッセージを入れながら画面を見て会話をすることができます。
(メッセージを長押しして「翻訳」を選ぶと中国語のメッセージを日本語に訳した文章が表示されます)
GooglePlayストア
アンドロイドユーザーはご注意を。
アプリをダウンロードする際に利用するGooglePlayストアも使えませんので、wechatや百度MAPなどの必要なアプリは前もってインストールしておきましょう。
日本で使っているSNSは基本諦める
instagram、twitter、Facebookも使えません・・・どうしても投稿したり見たい場合はVPNの利用を。
ただ、一定期間でもこれらを使わないとストレスがなく気持ちがいいのも事実だったり…。
ツイ廃やインスタ廃こそ旅の最中はあえてVPNを使わないのもいいかもしれません。
そこで、現地でよく使われているSNSや動画サイトをちょっとだけ紹介します。
微博(weibo)
日本の芸能人もたくさん利用しているため、ご存知の方も多いかもしれません。
Facebookやtwitterのように情報発信ができるSNSです。
instagramのような写真メインのSNS「nice(好赞)」「糖水(Tangshui)」などもありますが、やはり圧倒的にユーザーが多いのが微博。
3~4年前にはすでに「微博はもう時代遅れ」などという声が聞こえてきたものの、なんだかんだとまだまだ人気です。
知乎(ジーフー)
これは日本でいうYahoo知恵袋的な質問サイトで、人口が13億人もいる中国では集まる情報も桁違い。
微博ではしにくい議論の場としても利用されています。
政治に関しての話題はNGですが、それ以外の分野に関してはかなりきわどい質問が盛り上がっていたりもします。 ⇒(修正)政治に関しての話題もOKとのこと。そのため、炎上しがちなサイトでもあるということです。
議論が過熱することろは、yahoo知恵袋よりはQuoraに近いかもしれません。
bilibili動画・优酷(YOUKU)・抖音(TikTok)
「bilibili動画」と「优酷(YOUKU)」は中国での二大動画サイト、日本でいうニコニコ動画とYouTubeに近いかもしれません。
特に「bilibili動画」はアニメ関連の動画が多く、親日的サイトとも言われています。
日本のコンテンツも多くUPされており、日本人インフルエンサーもいます。
日本からは見れないコンテンツもあるので、現地でぜひ見てみてください。
中国発の「抖音(TikTok)」は日本でも流行っているショートムービーアプリなので言わずもがなですね。
中国でも若者を中心に大変人気があります。
最後に
中国では使えないサイトやアプリがたくさんありますが、前もって知っておくことで問題なく快適に過ごせるでしょう。
VPNを入れるのもいいですが、あえて入れずにSNSに振り回されない生活を楽しむのもいいかもしれません。
検索エンジン、翻訳サイト、百度地図だけでも前もって準備しておけば、十分!歴史と自然に包まれた中国、発展著しい中国、様々なシーンをノーストレスで楽しんでください!
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