「一生に一度は見たい絶景」とまで評されるだけに、世界中から「青の洞窟」のためだけにカプリ島に観光客が訪れます。
しかし、カプリ島の魅力はそれだけではありません。
この記事では、カプリ島の人気観光スポット「青の洞窟」と、南イタリアのリゾート地であるカプリ島の魅力をご紹介します。
イタリア・カプリ島「青の洞窟」とは?
カプリ島(Capri)はイタリア南部の都市・ナポリから南へ約30kmのティレニア海にあります。
ナポリのベベレッロ港やメルジェッリーナ港などからカプリ島へは、高速船で約40分、フェリーだと1時間半ほど。
到着した港「マリーナグランデ(Marina Grande)」から、さらにモーターボートやクルーザーで向います。
「マリーナグランデ」から「アナカプリ」へ移動し、ここから「Grotta Azzura」と表示されているバスに乗車。
30分ほどバスに揺られて終点で降り、階段と坂道を降りていくと…洞窟入口脇の船着き場があります。
ここならば待ち時間も少ないので、青の洞窟観光のとっておき穴場ポイントです。
※Grotta Azzura=イタリア語で「青の洞窟」
カプリ島は、外周17km程の小さな島で、降水量が少なく暖かい気候に恵まれレモンの産地として有名です。
7月8月は平均気温が24度前後と過ごしやすいですが陽射しが強いため長袖の上着や、日焼け止め、サングラスがあると便利です。
「青の洞窟」はカプリ島の北西に位置します。
地盤沈下により海面下に沈んだ狭い洞窟で、最大5~6人乗りの小さな手漕ぎの舟で船底に伏せるか、仰向けになって入口をくぐりアプローチします。
太陽の光が青い海を通り抜けて洞窟内に差し込むと、そこはまさに幻想の世界。
淡く美しい青い光に包まれた空間をテレビなどでご覧になった人は多いかもしれません。
青の洞窟、気になるその入洞率は?
カプリ島の青の洞窟は、残念ながら太陽光との関係から、いつもあの幻想的な青い世界を体感できるとは限りません。
また洞窟の入口がとても狭いため、波が高い時などは、どんなに晴天に恵まれていても、洞窟に入ることはできません。
7月から8月中が最も入洞率が高いと言われてはいますが、運悪く入れない日もあります。
モーターボートや手漕ぎボートは思いのほか揺れるため、船が苦手な人は予め日本から乗り物酔いの薬を用意し、ホテルを出る前に服用してから出発しましょう。
「地中海の真珠」と呼ばれる、カプリ島
地元イタリア人や何度も島を訪れているリピーターの中には「カプリ島の真の魅力は青の洞窟ではない」と力説する人が少なくないようです。
カプリ島をよく知っている人たちの意見だけに説得力があります。
カプリ島は別名「地中海の真珠」と呼ばれる大人気のリゾート地。
その美しさにほれ込んだかつてのローマ皇帝・ティベリウスが島ごと買い取り、後世を過ごしたことでも知られています。
カプリ島には「カプリ」と「アナカプリ(Anacapri)」の2つの町があり、東側の「カプリ」の街は「マリーナグランデ」から山側に上ったところにあります。
高級ブランドのショップや高級レストラン、ホテルなどが立ち並ぶ洗練された町で、その姿はまさにヨーロピアンリゾートといったところ。
「カプリ」の街にある「アウグストの庭園(Giardini di Augusto)」は、岩壁の上に造られた市民公園で、ヨットが浮かぶ美しい海の絶景が望めるポイントとしてとても人気があります。
一方、「アナカプリ」は「カプリ」からバスで島の西側へ15分程走った場所にある、昔ながらの面影を残す町並みが魅力的な場所です。
そのアナカプリからバス1本で行くことができる「カレーナ岬」は、ビーチでゆったりとした時間を過ごすことができる穴場スポットです。
たくさんのカフェが並び「世界のサロン」と呼ばれる「ウンベルト1世広場(Piazza_UmbertoⅠ)」は、人々の活気あふれるスポット。
船が発着するカプリ島の玄関口「マリーナ・グランデ」からケーブルカー(フニコラーレ)でアプローチできます。
イタリアといえば悠久の歴史、ローマ帝国を忍ばせる空気を感じることができるスポットもあります。
カプリ島の北東部、ティベリオ山の山頂にある歴史的建造物「ヴィラ・ジョヴィス(Villa Jovis)」がその1つ。
皇帝ティベリウスの別荘だった建物です。
アナカプリにある「トラガラの見晴台」からもその美しい佇まいを見ることができます。
標高580mの「モンテ ソラーロ(Monte Solaro)」の山頂にあるトラガラの見晴台(Belvedere di Tragara)までは、チェアリフトでアプローチします。
ナポリ湾を挟んでイタリア本土まで見渡すことができる、カプリ島の絶景ポイントのひとつです。
カプリ島への行き方
カプリ島へのアプローチですが、まず羽田空港からローマ・フィウミチーノ空港までは直行便で約13時間。
ローマからナポリまでは鉄道で1時間30分です(航空便もあります)。
前述したようにナポリから船が出ていますが、海外を旅慣れない人だと個人で行くにはちょっと難しいかもしれません。
表示はイタリア語で、船の乗り場もなかなかわかりにくいです。
トラブルなく「青の洞窟」までアクセスするなら、あらかじめ日本からローマ発のオプショナルツアーを申し込み、旅の計画に組み込んでおくことをおすすめします。
ローマ発着の各種オプショナルツアー
全土に観光名所があるイタリアですが、ローマはそのほぼ中央部に位置する首都ですので、拠点にしたツアーがたくさんあります。
成田からの直行便も到着するローマに宿泊しイタリアの都市を複数回るのも充実した旅となるでしょう。
ローマ市内観光はもちろん、青の洞窟のほかにも「世界遺産ポンペイ遺跡やナポリ」、「天空都市オルヴィエートとチヴィタ・ディ・バニョレッジョ」を訪れる魅力的なものがあります。
また、ローマ旅行でホテルを選択する際は、オプショナルツアーを利用する上でロスタイムを少なくするため、集合場所へのアクセスなどを事前に調べておくと良いでしょう。
一生に一度、イタリア・カプリ島で本物の青の洞窟を観ることができたなら、一生心に残る旅となること間違いなしです。
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