6月8日は「成層圏発見の日」MiG29戦闘機に乗って成層圏を体験しに行こう

6月8日は「成層圏発見の日」MiG29戦闘機に乗って成層圏を体験しに行こう

成層圏体験ツアーで、昔憧れた戦闘機パイロットの夢を実現する

成層圏はStratosphere(ストラトスフェアー)

そもそも成層圏の高さって?

本題に入る前に、予備知識から始めましょう。大気圏は4つの層に分かれていますが、成層圏とは、大気圏の中で「対流圏と中間圏の間を占める位置」のこと。平たく言えば、高度約12km~50kmの空気の層で、オゾン層が存在するところです。オゾン層は紫外線を吸収する為、高度と共に気温が上昇し、成層圏は高温になります。それを抜けると宇宙空間になります。成層圏は、宇宙がもう目の前の「超高高度空間」なのです。

ちなみに、6月8日は「成層圏発見の日」です。1902(明治35)年の6月8日に、気象学者のティスラン・ド・ボール(仏)によって成層圏が発見されました。

普段、私たちが目にする雲は対流圏(高度約0km~11km)に出来ます。成層圏はその上部にあたるので、成層圏はいつも晴天。ただし、真空でも無重力空間でもない、まさに地球と宇宙のはざまといってもいいでしょう。

成層圏の上には中間圏(高度約50~80km)、中間圏の上には熱圏(高度約80~800km)があります。熱圏はオーロラが発生するところです。

成層圏体験と戦闘機パイロット気分を同時に楽しめる

成層圏ツアーにはさまざまなプランが用意されていますが、いちばん人気のプランはソ連時代の戦闘機(現在は観光用)「ミグ29」で成層圏まで飛び、高度約18kmから地球を観ることができる成層圏体験と、アクロバティック飛行体験がセットになったものです。戦闘機「ミグ29」はロシアで「燕(ラーストチカ/ラースタチカ)」の愛称で親しまれ、戦闘機マニアにはたまらない名戦闘機です。

Mig29

地上から成層圏までフライトする場所は、ロシアの首都モスクワから400kmの距離にある、ニジーニ・ノブゴロドのソコル空軍基地。

成層圏まで行けるかどうかを判断する、軍医による最終の健康診断をパスしたら、パイロットと体験内容を打ち合わせます。そして、人間を戦闘機の推進力による重力から守るプレッシャースーツ(重力スーツ)の着装と、酸素マスクの脱着練習を行います。そしていよいよ、コックピットに腰掛けます。この時点で、気分はもう「トップガン」のトム・クルーズ。さぁ、後は成層圏へひとっ飛び!

成層圏体験で、青い地球を俯瞰する

青い地球

緊張とワクワク感の中、ジェット戦闘機の爆音を響かせて、いざ成層圏へ。Gを真正面から受けて基地を飛び立つと、20分ほどで成層圏に到達します。

成層圏の中で、コックピットの窓から見えるのは、青い海と白い雲が広がる「母なる地球」。色鮮やかなブルーと漆黒の宇宙空間、そして光り輝く太陽のコントラストは、成層圏でしか味わえない、一生に一度の感動と言えるでしょう。成層圏にできる雲は、オーロラのような光を発する「真珠母雲」。この雲の幻想的な彩りが、異空間の成層圏をさらにミステリアスなものに演出します。

そしてツアーは、成層圏体験から、戦闘機によるアクロバティック飛行に移ります。成層圏から対流圏まで降下し、エアショーさながらの迫力満点な飛行を体験できます。搭乗者の体力に合わせた無理のない操縦ですが、それでも、高速宙返りのときは9Gもの重力がかかり、最高速度はマッハ2。通常、私たちの日常生活の中でかかっている重力は1Gですので、たとえば60kgの人なら60kg×9G=540kg。一般の人では身動きできないほどです。

中でも、機体を真上にして上昇し、そのままの体勢で推進力を失って急下降しながら体勢を立て直すアトラクションは、世界のどんな遊園地のライドよりもスリリングな瞬間です。
45分間の成層圏&アクロバティック体験を満喫した後は、搭乗した機体前でパイロットと記念撮影をパシャリ。成層圏まで足を運んだ「搭乗証明書」も受け取れます。

成層圏&アクロバティック飛行体験は、準備作業と実際のフライトを含め、所要時間は実質3時間ほどになります。

成層圏体験の参加条件は18歳以上で健康であること

成層圏体験ツアーの参加条件は、18歳以上で健康体であること。具体的には、年齢が18~75歳で、身長が2m06cm以下、体重が110 kg以下となっています。心臓や首、血管などに疾患がある方は参加できませんが、それ以外のほとんどの方は、成層圏まで行くことができます。「戦闘機で成層圏に行くには、体力がないと無理では?」と思うかも知れませんが、実際の成層圏ツアー参加者には、女性やシニア世代も少なくなく、ノウハウも豊富なので安心。

成層圏体験で戦闘機に搭乗できるのは、1日1名(夏は1日2名)。付き添いは2名まで可能ですが、一緒に戦闘機には乗れない(成層圏には行けない)のでご注意ください。
成層圏体験では、カメラやビデオ、携帯電話などは、安全管理の都合で機内には一切持ち込みができません。ただし、動画サービスはオプションでオーダーが可能なので、成層圏でのひとときを記録に残すことができます。

モスクワやニジーニ・ノブゴロド観光も!

日本から成層圏ツアーに参加するには、モスクワ発のオプショナルツアーがあります。まず日本からモスクワに行き、モスクワのホテルに宿泊。そこからツアーに参加し、鉄道で5時間ほどかけて空軍基地のあるニジーニ・ノブゴロドに向かいます。

オプショナルツアーでは、成層圏体験の前後にモスクワやニジーニ・ノブゴロド観光(日本語ガイドの案内あり)を組み込むこともできます。特にニジーニ・ノブゴロドは、日本ではまだ知名度が高くありませんが、ロシア第五の大都市として知られ、「ロシアの財布」と呼ばれています(ちなみにモスクワは「ロシアの心」、サンクトペテルブルグは「ロシアの頭脳」という古いことわざがあります)。その歴史は古く、1221年にウラジーミル大公ユーリー・フセヴォロドヴィチが要塞を築いたのが始まりとされており、現在は自動車産業が盛んです。

ニジーニ・ノブゴロド

ヴォルガ川とロカ川の合流地点にあり、古い歴史的建造物(13世紀石造のアルハンゲリスキー大聖堂など)と新しい都市機能、ロシアと中央アジアの異なるカラーが融合した街並みは見どころいっぱい。ピロシキやボルシチ、ソリャンカ(サワークリーム風味のスープ)といったロシアのグルメも目一杯楽しみましょう。

ロシア料理ボルシチ

ロシア料理ソリャンカ

日本からモスクワへは、成田空港からアエロフロート便が毎日就航しています。また、JAL便は成田発便が毎週3~4日就航中で、所要時間はそれぞれ約10時間です。

また、フィンランド航空なら、成田・関空・中部国際空港からヘルシンキ経由の便が就航しています。日本からヘルシンキへは約9.5~10.5時間、ヘルシンキからモスクワへは約1~1.5時間です。

こうしてみると、意外と気軽に楽しめる成層圏体験。宇宙への憧れを叶えてくれる、ロマンあふれるツアーに参加してみてはいかがでしょうか。

※掲載画像にはイメージ画像が含まれています。

   

投稿日:2017.06.08

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