台北最古の寺院「龍山寺」とは
台湾屈指のパワースポット「龍山寺(ロンシャンスー)」は、1738年に創建された台北最古の寺院。正式名称は艋舺龍山寺(マンカーロンシャンスー)で、仏教をはじめ道教や民間信仰など100以上の神様が祀られています。
前殿、本殿、後殿、鐘楼、鼓楼と、それらを繋ぐ回廊は、上から見ると漢字の「回」の形になっています。
1919年の改修の際に取り入れられた中国宮殿式廟宇建築は芸術的価値が高く、精巧な彫刻や装飾が魅力です。
1,600もの龍の像が一本の釘も使わずに天井に装飾されている螺旋藻井や、随所に見られるきらびやかな装飾などは必見です。
祀られている神様は?どんなご利益があるの?
100以上の神様が祀られている龍山寺のご本尊は、開運をはじめ幅広いご利益がある観世音菩薩です。第二次世界大戦の空襲にあった際に正殿が大きな被害に見舞われた中、観世音菩薩は無傷だったと言われています。
そのほか龍山寺には、赤い糸の伝説で知られる縁結びの神様・月下老人、特に眼病に効果があるといわれる病気全般の神様・薬師如来、合格祈願で親しまれている学業向上の神様・文殊菩薩、学問の神様・文昌帝君、家内安全の神様・媽祖(天上聖母)、商売繁盛の神様・関聖帝君、厄除けの神様・普賢菩薩、安産の神様・註生娘娘などが祀られています。
願いごとの内容に合う神様を探して、祈りを捧げてみてはいかがでしょう。
龍山寺の開館時間と所要時間
龍山寺の開館時間は朝6時〜22時、境内のお店は7時〜21時、おみくじの解説所は10時〜19時の営業となっています。
夕方からはライトアップされた龍山寺を楽しめますが、夜間の人通りの少ない道などあまり治安が良くない場所もあるので、明るい日中の参拝がおすすめです。
個人のペースによりますが、龍山寺の参拝にかかる時間は一般的には1時間から1時間半程度です。各神様にお参りして寺院内をゆっくりと見て回り、お守りやおみくじを楽しむ時間を考慮すると、このくらいの時間を見ておくと良いでしょう。
参拝方法やおみくじの引き方・お守りについて解説
せっかく参拝するなら、運気アップを願いたいところ。日本とは異なる台湾の正式参拝方法で、開運祈願やおみくじを引いてみましょう。ここでは台湾式の参拝方法や、おみくじの引き方、お守りの種類について解説します。
参拝の順路と参拝方法
台湾のお寺は、日本とは参拝の方法や順序が異なります。
参拝の順路は、下記のとおりです。
1.入口の門をくぐる
2.前殿で三宝仏それぞれに三拝(3回お辞儀)とお参りをする
3.本殿で三拝とお参りをする
4.後殿で三拝とお参りをする
龍山寺は右手の龍門が入口、左手の虎門が出口です。入口と出口を間違えないように注意しつつ、門の敷居を踏まずに左足から入りましょう。参拝する際は、お辞儀をしながら住所・氏名・生年月日・職業など自己紹介を心の中で行ってから、神様にお祈りをします。
後殿では道教の主神・媽祖(天上聖母)を三拝した後、水仙尊王、註生娘娘、文昌帝君、関聖帝君の順にそれぞれ三拝します。
台湾式の参拝方法で、開運祈願を行ってみてはいかがでしょう。
台湾式おみくじの引き方
おみくじの引き方や手順も、日本と台湾では異なります。おみくじを引く際は、以下の手順に沿って引きましょう。
●台湾式おみくじの引き方
【1】前殿の三宝仏の前で自己紹介(住所・氏名・生年月日・職業など)をし、お伺いしたいことを唱えた後、おみくじを引いても良いか尋ねます。
【2】2つで1対の赤い三日月型の「ポエ」を投げて、表と裏の組み合わせが出るまで投げ続けます。3回投げても表と裏の組み合わせが出ない場合は、お伺いしたい内容を変更しましょう。
【3】おみくじ棒を持ち上げて上下に振り、1本選びます。おみくじ棒の番号を確認して、もう一度ポエを投げます。表と裏の組み合わせが出たら、おみくじ引出所で先ほど確認した番号のおみくじを取り出しましょう。
【4】正殿の右側の通路にあるおみくじ解説所で、おみくじの解説を聞きます。
台湾式おみくじにチャレンジしたい方は、日本語を話せるスタッフもいる週末の参拝がおすすめです。
参拝の後は、お守り選び
龍山寺には、どのようなお守りがあるのか気になるところ。出口の近くで、お守りや数珠などを購入できます。
龍山寺に祀られている神様の形をしたお守りや、靴型のお守りなど、100種類以上のお守りがあります。自身や家族へのお土産選びに立ち寄ってみてはいかがでしょう。
美しい細工や装飾など本殿は見どころ満載
ご本尊の観世音菩薩が祀られている本殿には、多数の見どころがあります。
台湾唯一の銅製の柱である本殿入口の龍柱は、龍をはじめ神様や動物などの細工が施されているので必見です。
本殿では、芸術的価値の高い装飾や細工を随所で見ることができます。龍が螺旋を描いているかのような装飾の天井は、「輪廻」を意味しているのだとか。
美しく精巧な細工や装飾に注目しながら、巡ってみてはいかがでしょう。
龍山寺へのアクセス方法
龍山寺へ行く手段には、いくつかの方法があります。ここでは3つのアクセス方法をご紹介します。
MRTで行く
最も一般的なアクセス手段は、台北市街地の地下や高架を走る鉄道「MRT」を使う方法です。
南港展覧館駅から頂埔駅までの区間を結ぶMRT板南線(路線記号:BL 青色)の龍山寺駅1番出口から、徒歩約5分で龍山寺に到着します。
▼台北MRTの乗り方については、こちらをチェック!
タクシーで行く
MRT駅から離れている場所から龍山寺へ向かう場合は、タクシーの利用がおすすめです。
台北のタクシーはメーター制で、初乗り1.25kmまで85元(約385円)、以降200mごとに5元(約25円)加算、時速5km以下で走行時は1分ごとに5元(約25円)加算されます。
運転手に日本語が通じない場合があるので、目的地の住所と名前を台湾語で書いたメモを乗車時に見せましょう。
オプショナルツアーを利用する
複数の観光地を効率よくめぐりたいという方には、オプショナルツアーの利用がおすすめです。
龍山寺や台北101、中正紀念堂などを巡る「台北半日観光ツアー」や、故宮博物院や士林夜市といったさまざまな観光名所を1日で巡る「台北を極める一日旅」などのプランがあります。
オプショナルツアーを活用して、台北の見どころを満喫してみてはいかがでしょう。
▼龍山寺に行くオプショナルツアーをお探しの方はこちら
一緒に訪れたい龍山寺周辺のおすすめスポット
MRT龍山寺駅エリアには、龍山寺以外にも多くの見どころがあります。ここでは龍山寺エリアでおすすめのスポットを3つ紹介します。
龍山寺地下街にある「占い横丁」
MRT龍山寺の地下街には、台湾最大の占い街といわれる占い横丁・開運命理街があります。
40軒以上の占いブースがあり、四柱推命や手相・人相、西洋占星術、タロット、米粒占い、亀占いなど占いの種類も豊富。
日本語OKの看板が出ているブースは、日本語対応可能です。ブースによって、料金は異なります。
占いの種類や料金、日本語対応可能かを確認して、どのブースで占ってもらうか決めると良いでしょう。
おしゃれなリノベーションスポット「新富町文化市場」
日本統治時代の1935年に開業した市場がリノベーションされ、カルチャーセンターとして生まれ変わった「新富町文化市場」は、MRT龍山寺駅から徒歩約3分の場所にあります。
敷地内には昼飲みもできるバーや軽食などが味わえるカフェ、かつての市場を再現した模型などがあります。
スタイリッシュなお洒落空間で飲食を楽しむ、市場の歴史に触れるなど、さまざまな楽しみ方ができるスポットです。
レトロな街並みが魅力「剝皮寮歴史街区」
MRT龍山寺駅から徒歩約5分の場所にある剝皮寮歴史街区は、約200年前の清朝時代の建築物が残る歴史保存地区です。
赤レンガの壁やアーチ型の歩道などレトロな雰囲気の街並みが魅力で、日本統治時代の資料展示などがあります。赤レンガの壁にはさまざまなアートが描かれているので、思わず写真を撮りたくなってしまうかもしれません。
剝皮寮歴史街区にある台北市郷土教育センターでは、剝皮寮の歴史や昔の台湾の教科書、テストの展示などを見ることができます。
約200年の歴史ある街を歩きながら、台湾の文化に触れてみてはいかがでしょう。
台湾屈指のパワースポット龍山寺で開運祈願をしよう!
100以上の神様が祀られている龍山寺は、台湾屈指のパワースポットです。恋愛、学業、健康、安産、厄除け、商売繁盛など、神様によってご利益が異なります。
台湾式のおみくじを引くことができ、お守りの種類も豊富です。龍山寺の周辺には、台湾最大規模の占い横丁や、おしゃれなリノベーションスポット「新富町文化市場」、レトロな街並みが魅力の「剝皮寮歴史街区」などの見どころスポットがあります。
台湾式の参拝方法で開運祈願を行って、龍山寺エリアの周辺散策を楽しんでみませんか。
▼台湾旅行をお探しの方はこちら