「エディンバラ城」はスコットランドを代表する城
ハリー・ポッターシリーズの原作者J・K・ローリングさんは、エディンバラのカフェで1作目を書いたそうです。
スコットランド最大の都市であるエディンバラは、中世ヨーロッパの街並みがそのまま残る旧市街と、産業革命以降に発展した新市街の両面を持ち、新旧の市街地自体が世界遺産にまでなっている古都。
街のどこからでも見上げられるエディンバラ城は「ザ・キャッスル」と呼ばれ、スコットランドを訪れる旅行者ばかりではなく、現地の人々も集まるスコットランドを代表する城です。
エディンバラ城にはスコットランド王の3種の宝器が保管されています。
また、城内では地下牢も見学でき、幽霊が出るとのウワサも。
エディンバラ城の重々しく荘厳なたたずまいから、ホグワーツ魔法魔術学校の建物のイメージがわいたのかも……。そんな想像を膨らませてみるのも楽しいかもしれません。
悲劇の王女が住んだお城「ホリドール宮殿」
エディンバラ観光に欠かせないスコットランドのお城をもうひとつ紹介します。
それがホリドール宮殿。中世のスコットランドの王女、メアリー・クイーン・オブ・スコットが、嫁ぎ先のフランスから夫が亡くなったため戻ってきたときに過ごしたといわれるお城です。
ここで、のちの夫が、メアリーの秘書に嫉妬して、秘書を殺害したという逸話があります。
現在は、スコットランド王のお城ではなく、英国王室の宮殿となっており、イングランドとスコットランドの複雑に絡み合う歴史の一端が垣間見られます。
一般公開されていますが、王室が滞在中の場合は見学できないので、事前の確認をしておきましょう。
スコットランド史上重要な城「スターリング城」
スコットランドの歴史上でも、建造物としても重要とされているのが、スターリング城です。
このお城のあるスターリングは、人口4万5000人程度の小さな街ですが、かつては「スコットランドへの鍵」といわれ、スターリングの統治に成功すれば、スコットランド全土を統治できるとされていました。
13世紀~14世紀にはスコットランドがスターリングを掌握し、イングランドから独立を勝ち取ることになります。現在のスターリング城は、15世紀~16世紀ごろ、スコットランド王族のために建てられました。
ルネッサンス様式のお城は、スコットランド一荘厳なお城ともいわれます。
岩山の上部に建っているので、晴れていればエディンバラまで見渡すことができます。スターリングへは、エディンバラからイギリス国内線の飛行機で1時間の場所にあります。
ファンタジック度で群を抜く「ダノター城」
海を見下ろす断崖絶壁に立つダノター城は「死ぬまでには1度は見たいお城」とまでいわれるほどの絶景スポット。
ここは、数あるスコットランドのお城の中でもひときわファンタジックなロケーションです。
スコットランドマリシャル伯爵家のために14世紀に築城されたこの城は、17世紀中ごろのピューリタン革命の際には、スコットランド王の3種の宝器をこのお城で守ったそうです。
ダノター城は、ロンドンやエディンバラから飛行機で約1時間の港町、アバディーンから、さらにバスで1時間の場所にあります。
ネッシーのネス湖にたたずむ「アーカート城」
未確認生物ネッシーで名を馳せたネス湖は、エディンバラからさらに北上した、インヴァネスという町の近郊にあります。
ネッシーの目撃情報は、古くは西暦565年から。聖人が村人に害を与える怪物(ネッシーとされている)を追い払ったのが始まりなのだとか。
ネス湖自体は、南北に38km続く細長い美しい湖で、スコットランドの自然の荘厳さを感じられます。
その湖畔に建つアーカート城はいくつもの戦いの爪痕が残る観光スポット。
13世紀始めに築城され、スコットランド独立戦争の舞台となったのち、17世紀には廃城となりました。
ネス湖クルーズの中には、湖畔のアーカート城に立ち寄るコースもあり、現地発のオプショナルツアーに参加すると楽に行くことができます。
威厳あふれる「インヴァネス城」
インヴァネスの観光では、街のシンボルともいえるインヴァネス城も見学できます。
インヴァネス城は、1057年にマルコム3世というスコットランドの王が築城しました。その後は歴史の中で紆余曲折があり、現在は裁判所になっていますので、外観を見学することのみできます。
「コーダー城」で、童話の世界に迷い込んだような体験を
スコットランドのお城で、童話の中に出てきそうなお城があります。14世紀、ときの権力者だったコーダー伯爵が「ロバが立ち止まったところにお城を立てろ」という夢を見たために築城したコーダー城です。
ロマンチックな外観はもとより、城内では迷路になっているお庭をはじめ、4種類の美しいお庭があり、まさに女子向きなお城。併設されたカフェもあるので、ひと休みしたいときにも便利です。
インヴァネス近郊に位置するコーダー城へは、公共の交通機関はないので、タクシーかあるいはスコットランド観光のオプショナルツアーで行くことになります。
また、冬は基本的に見学不可なので事前の確認が必要です。
スコットランドで滞在するホテルは、エディンバラやお城近くの街、オプショナルツアーの出発点となっている街にすると便利です。どのお城も日本のお城とは全く異なる世界観が体験できます。
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