歴史と伝統文化に彩られたタイでの楽しみ方は様々!
今回は、タイ国政府観光庁のメディア研修で訪れたバンコク、アユタヤ、チェンマイの様子と、新たなタイ旅のスタイル「コミュニティー・ベースド・ツーリズム」についてご紹介します。
タイ渡航歴80回以上、タイ国政府観光庁公認タイランドスペシャリスト
北海道のFMラジオ局「FM NORTH WAVE」プロデューサー・ディレクターとして、2005年よりタイ専門番組「Sabaai Sabaai Thailand」のディレクターを務める。現在は同番組でレポーターも兼務。タイ国政府観光庁が毎月開催するオンライン「タイ旅」座談会でもスピーカーとして登場。
バンコクの最新ラグジュアリーホテルで暮らすように旅をする
バンコクでも閑静なエリアとして知られるランスワン地区。
現在このランスワン地区では〝Living in the Park〟というコンセプトの基、様々な開発が進められています。
その開発エリアの一つ「Sindhorn Village」内のランドマークとして、2020年10月にオープンしたのが、ドイツの名門ホテルグループ「ケンピンスキー」が手がける「Sindhorn Kempinski Hotel Bangkok(シントーン・ケンピンスキー・ホテル・バンコク)」です。
1ベッドルーム〜3ベッドルームと客室タイプも豊富で、ご友人グループやご家族での滞在にもオススメです。
また、客室内のスナックや冷蔵庫内のドリンクは全て無料!
全客室にキッチン、大型冷蔵庫、電子レンジや洗濯乾燥機が備えられ、まるでバンコクに住んでいるかのようなホテルステイを楽しむことができます。
もちろん、サービスアパートとしてのご利用も可能です。
非日常を楽しむホテルステイのススメ
ウェルネスに力を入れているホテルだけあって、ヒーリング医学に基づくトリートメントに定評のあるスパ「Sindhorn Wellness by Resense」、広さ4,000平米ものフィットネスセンター、朝食会場ともなるオールデイダイニングのカジュアルレストラン「Flourish」では、健康に配慮したオーガニック食材使用の減塩・低カロリーメニューの数々、スイス発祥の「ミューズリー」なども朝食ビュッフェに並びます。もちろん!本格タイ料理からヨーロッパ、中近東など、各国の料理を楽しむことも。また、焼き立てのクロワッサンやペストリーにケーキ、ホテルオリジナルのブレンドティーなどが楽しめるベーカリーカフェ「Bethold Delikatessen」、旅慣れた大人の旅を演出してくれるバー「FireFly」では、白いバーコートに身を包む、ミクソロジストが作るカクテルもぜひ。モダンなタイ風の東屋「サーラー」がある中央ロビーラウンジでは、毎週末、クラシックのライブ演奏も行われ、優雅なクラシックの調べに耳を傾けながらのアフタヌーンティーも人気で、通常のセット他、グルテンフリーのセットもあります。
手入れの行き届いたガーデンプロムナードを抜けると、「Velaa Sindhorn Village」というコミュニティーモールがあり、高級スーパーマーケットの「Villa Market」はじめ、雰囲気良しのカフェや飲食店も多数。
〝このホテルだけで全てが完結してしまうのでは?〟なんてことを感じさせてくれるホテルです。
- 【シントーン・ケンピンスキー・ホテル・バンコク/Sindhorn Kempinski Hotel Bangkok】
- 住所:Bangkok, 80 Soi Ton Son, Lumphini, Pathum Wan, 10330, Thailand
- HISホテル公式サイト
バンコクの人気スポット「ICON SIAM(アイコン サイアム)」でタイを食べ尽くす?!
バンコクのチャオプラヤー川沿いにある話題の商業施設「ICON SIAM」、この「ICON SIAM」G階にある「Suk SIam」は、タイ全土1都76県の特産品や伝統文化をギュッと凝縮した、古き良き時代のタイが再現された〝テーマパーク〟の様なところ。バンコクの老舗&人気タイ料理店の他、屋台感覚で様々なストリートフードを楽しむことができます。
旅行者はもちろん、地元の方にも大人気ですが、屋台料理に不安のあるタイ初めてさんにもオススメ。
屋内施設なので天候に左右されることなくお食事やショッピングが楽しめます。
屋台料理に伝統菓子、新鮮なフルーツの数々に「何を食べよう?」と、迷ってしまうはず。
タイ南部・東部・東北部・北部と、4つのエリアの特色を生かしたディスプレイも楽しく、そんなフォトジェニックな「Suk Siam」では、同フロア内にある伝統衣装のレンタルショップで衣装をレンタルし、写真撮影を楽しむ旅行者の姿もありました。
また、「ICON SIAM」の4階〜6階にも様々な飲食店があり、店によってはチャオプラヤー川の光景や、ICON SIAMの前広場で毎晩開催の噴水ショーを眺めながらお食事が楽しめるセミオープンのお席もあります。
グルメだけでなく、ハイブランドから日本未上陸のショップ、注目のタイ人デザイナーやアーティストが手がけるアパレルや雑貨、アクセサリーにも注目です。
そして、グルメフロア6階にあるシネコンは、日本でも大ヒットしたタイBLドラマのロケ地ともなったところ。
行きやすい〝聖地〟の一つとして、タイドラマファンの皆さんも「ICON SIAM」へぜひ。
一味違うアユタヤ観光、伝統衣装で遺跡巡り
現世を生きる考古学者の女性が、アユタヤ王朝時代にタイムスリップしてしまう!という、2018年放送の大ヒットドラマの影響で、世界遺産アユタヤ遺跡では伝統衣装を着用して巡る観光がブームとなりました。遺跡の一つ「ワット・チャイ・ワッタナーラーム」前には、たくさんの伝統衣装レンタルショップが軒を連ね、私が訪れた際にも老若男女を問わず、多くのタイ人や外国人旅行者が伝統衣装姿で遺跡をバックに記念撮影。
衣装のレンタル料は、どのお店も着付け込みで一律200バーツ(ヘアメイク、日傘等の小物レンタル、プロカメラマンによる撮影はオプション)衣装は当日の営業時間内の返却でOKですので、ドラマの主人公さながら、あなたもアユタヤ王朝時代にタイムスリップして、思い出に残るアユタヤ観光はいかがですか?
アユタヤとチェンマイでミシュラングルメを楽しむ!
今回はアユタヤのミシュラン掲載店の一つ「Baan Pomphet(バーン・ポムペット)」でランチ。ここはチャオプラヤー川の川沿いにある、ブティックリゾート内のレストランです。
アユタヤ名物の大きな川エビの炭火焼にはじまり、新鮮な地元食材をふんだんに使用したタイ料理の数々は、バンコクでもあまり目に口にしたことのないものばかり。
お天気の良い日にはチャオプラヤー川を臨むオープンエアーのテラス席もオススメです。 続いては、チェンマイのミシュラン掲載店、ターペー通り沿いの「KITI PANIT(キティ パニット)」へ。
ここは、築135年の邸宅をリノベーションしたレストランで、北タイ料理を現代風にアレンジしたフュージョンタイ料理を楽しむことができます。
その昔、この邸宅で商売をされていたタイ華人の栄枯盛衰に想いを馳せながら、古都チェンマイの歴史に浸ってみてください。
チェンマイの人気ブティックホテルでタイの今と昔を感じる
チェンマイ国際空港から車でおよそ20分、2017年オープンのピン川沿いに建つ「Cross Chiang Mai Riversaide(クロス・チェンマイ・リバーサイド)」、チェンマイの旧市街に残る城壁をイメージした景観に溶け込むそのデザインは、数多くの建築賞やデザイン賞を受賞。チェンマイの今と昔を行き来しているかのような錯覚を覚えます。
全29室の小規模な隠れ家的リゾートはカップルにも人気。
取材中も、タイや海外からの若いカップルやご夫婦が多く滞在されていました。
モダンな客室はとても機能的で、ベッドサイドにはUSBポートも。
ミニバーにはカプセル式のコーヒーメーカーも備えられ、ピン川を臨むかなり広いバルコニーに座ってのコーヒータイムもぜひ。
プライベートプール付きの客室他、屋上には素敵なインフィニティープールも完備。
また、このホテルはレストラン「Oxygen」も大人気で、特に朝食のボリュームは満点!
ディナーもタイ版「料理の鉄人」で優勝経験があるミシュラン・スターシェフが、フレンチをベースとしたコース料理を提供。
お料理を目当てにリピートされるゲストや地元の方も多いとのこと。
チェンマイの旧市街からは若干離れていますが、ホテル前のチャルンラット通りから徒歩30分圏内には、築100年以上の建物がカフェやギャラリーに改装されたエリアもあり、散策も楽しいエリアです。
- 【クロス・チェンマイ・リバーサイド/Cross Chiang Mai Riverside】
- 【住所】369/1 Thanon Charoenrajd, Wat Ket, Mueang Chiang Mai District, Chiang Mai 50000
- HISホテル公式サイト
ウアラーイ・サタデーマーケットでローカル気分
チェンマイに行くなら週末がオススメ!チェンマイ門から南へ道路を一つ横断した通り「ウワラーイ通り」では、毎週土曜日の17時〜24時に「ウワラーイ・サタデーマーケット」が開催されます。
およそ200年前、ここチェンマイに花開いたランナー王朝の初代カウィラ王は、ビルマ(現ミャンマー)から銀細工職人たちを呼び寄せ、このウワラーイ通り周辺に移住させます。
今なおこのウアラーイ通りには、銀細工の工房や銀製品を扱う店が残りますが、そんな歴史ある1.5キロほどのこの通りは土曜日の夜ともなると歩行者天国となり、道の両サイドに雑貨やストリートフードの露店がずらっと並びます。
バンコクのナイトマーケットともまた違った品揃えも楽しく、通りの両脇にある小路を抜けた所でも、美味しそうな匂いが立ち込める屋台エリアや射的に路上カラオケなど、チェンマイらしいローカルナイトマーケットです。
幾分か涼しくなるチェンマイの夜に、ぶ〜らぶら屋台料理を楽しみつつ、そぞろ歩きを楽しんでくださいね。
番外編!ランプーン県メーター郡のコミュニティー・ベースド・ツーリズム
今回は、チェンマイから車でおよそ1時間、ランプーン県メーター郡の取り組みも視察。
現在、タイ国政府観光庁では責任ある観光「サスティナブル・ツーリズム」の一環として、タイの地方の活性化と新たな〝体験〟を楽しむ旅のススメ「コミュニティー・ベースド・ツーリズム」にも力を入れています。
ランプーン県メーター郡では、前国王プミポン国王の〝足るを知る〟を今も心に、オーガニック栽培や養鶏、豊かな森林を守る取り組みを行っています。
また、日本の大分県発祥の「一村一品運動」をモデルに、ひとつの村 (One Tambon)ひとつの特産品(One Product)、その頭文字を取った「OTOP商品」の開発も進められ、そんなOTOP商品の数々は品質も良く、こだわりのタイ土産としても最適です。
コミュニティー・ベースド・ツーリズムを推進しているエリアでは、その地方ならではの伝統文化体験、ホームステイが可能なところもあります。
詳しくは、タイ国政府観光庁の公式サイト「CBT コミュニティベースド・ツーリズム 」をご覧ください。
〝まだ見ぬタイ〟の魅力に触れられる「学びの旅」も、新たなタイ観光のテーマとして注目してくださいね。