「サマータイム」という言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、詳しく知っている方は、意外と少ないかもしれません。
旅行や出張などで海外に行く際や、国外に居住している方とやりとりをする場合に知っておく必要があります。
今回の記事では、サマータイムの実施時期や仕組み、日本からの注意点などを説明していきます。
サマータイムは時計が1時間早くなる
サマータイムとは、欧米やオーストラリアなどで実施されている、3月~11月に時間を1時間早く進める制度です。日本ではサマータイム、アメリカだとデイライトセービングタイム(Daylight Saving Time)と呼ばれています。
この期間は日照時間が長いため、時計の針を進めることで1日を有効活用することを目的としており、消費電力の節約や日光浴による生産性の向上などの効果が期待されています。
赤道に近い低緯度の地域では夏と冬で日照時間の差が少ないためサマータイムの導入は少なく、高緯度の地域のほうが多く導入されています。
サマータイムを実施している国と期間
2020年4月現在、サマータイムを実施している国や地域の一部を紹介します。
国によっては、サマータイムを廃止したり、再開する国もあるため、気になる国があれば国ごとの最新情報を調べましょう。
ヨーロッパ(一部地域を除く)
開始日:3月最終日曜日01:00
終了日:10月最終日曜日01:00
アメリカ・カナダ(一部地域を除く)
開始日:3月第2日曜日02:00
終了日:11月第1日曜日02:00
メキシコ(一部地域を除く)
開始日:4月第1日曜日02:00
終了日:10月最終日曜日午前02:00
オーストラリア(一部地域)
開始日:10月最終日曜日02:00
終了日:3月最終日曜日03:00
※南半球なので北半球と季節が逆になります。
ニュージランド(一部地域を除く)
開始日:9月最終日曜日02:00
終了日:4月第1日曜日午前03:00
※南半球なので北半球と季節が逆になります。
ブラジル(一部地域を除く)
開始日:10月第3日曜日00:00
終了日:2月第3日曜日午前00:00
※南半球なので北半球と季節が逆になります。
サマータイムは同じ国でも地域によっては実施が分かれる
同じ国や地域でもサマータイムの実施には差があります。
例えばオーストラリアの主要な都市では、シドニー・アデレート・メルボルンはサマータイムを実施していますが、ブリスベン、ケアンズ、ゴールドコースト、パースなどではサマータイムの実施はありません。もしサマータイムを確認したい地域がある場合は、国単位だけでなく地域もチェックしてみくてださい。
ちなみに、EUではを2021年にサマータイムを廃止する法案が可決されているため、今後のヨーロッパでは冬時間と夏時間のどちらかに統一されるとのことです。
サマータイムで注意することは?
日本との時差が変わる
サマータイムの実施期間中に、日本からの旅行や出張などで海外に行く場合、通常期間の時差と1時間変わります。
例えば、オーストラリアのシドニーと日本の時差は1時間で、シドニーが日本より1時間進んでいますが、サマータイム中は時差が2時間になり、2時間進んでいることになります。
また、イギリスはと日本の時差は9時間で、イギリスが日本より9時間遅れていますが、サマータイム中は1時間進み時差は8時間となります。
切り替わりタイミングでの時間の変化に注意
サマータイムの実施開始日は時計の針を1時間進めるため、1日が23時間となります。また、サマータイムの実施終了日は時計の針を1時間戻すため、1日が25時間となります。
このタイミングでサマータイムを導入している地域にいると、時計の針を調整する必要があるため、ツアーの集合時間や交通機関に乗る時刻を間違えてしまうケースがあります。スマートフォンなどのデジタル時計は、自動設定にしていると自動で時計が調整されますが、アナログ時計は調整されないので注意しましょう。
航空券を予約するときにはサマータイムの切り替えタイミングでないか確認すると安心です。
まとめ
サマータイムは日本では馴染みがありませんが、海外では1年の半分はサマータイムです。切り替えタイミングでの旅行や時計の調整などに気をつければ大きく注意する点はありません。ぜひ楽しい海外旅行にしてくださいね!