関東にお住まいの方で「さぁ!海外旅行へ出発」となった時、出発空港は「成田国際空港(以下:成田空港)」になることがほとんどではないでしょうか。
都心に近い羽田空港も2010年に新国際線ターミナル(現:第3ターミナル)が開業して以来、国際線発着が拡充してきましたが、それでも成田空港の「日本の空の玄関」としての地位は揺らぎません。
しかし、「成田空港は遠い」「羽田に比べて不便」「成田空港はアクセスが良くない」と思っている人もいるのではないでしょうか?
この記事では、成田空港は実は都心からのアクセスも良く、しかも交通費も節約できるということをお伝えします。
成田空港は遠い?お得な方法は?
千葉県成田市および周辺自治体にまたがる成田空港は、東京都23区内にある羽田空港と比べると、たしかに都心からの距離は遠くなります。
しかし、鉄道は時速160km/hで走行できる新路線の開通や高速道路網の整備によって、都心からはもちろん関東一円からのアクセスは大幅に改善されてきました。
もう、成田空港は決して遠くありません!
①京成線・スカイライナーで行く場合
1991年に空港ターミナル直下に駅が完成し、JRが乗り入れるまでは、京成電鉄(スカイライナーなど)の乗り入れだけでした。
その後、2010年に成田スカイアクセス線が開業すると、それまで京成本線経由だったスカイライナーも成田スカイアクセス線経由に変更。
都心(日暮里駅)から成田空港(空港第2ビル駅)まで、最速36分でアクセス可能になり、羽田空港までのアクセスと比べても遜色ありません。
成田空港へ電車で早く行きたいときは断然スカイライナーです!
【比較参考:日暮里からJR・モノレール利用で羽田空港までは最速約40分】
同じく成田スカイアクセス線・京成電鉄利用では、特別料金不要のアクセス特急もあります。
スピードの面ではスカイライナーには及ばないものの、都営地下鉄浅草線・京急線方面に直通する電車があり、浅草や日本橋、新橋、品川など都心から乗り換えなしでアクセス可能です。
②JR・成田エクスプレスで行く場合
1991年に念願の空港ターミナル直下乗り入れでデビューしたJRの成田エクスプレス。
東京や新宿から乗り換えなしでゆったりと空港へアクセスできるほか、横浜にも直通する電車もあり南関東からのアクセス向上にも寄与しています。
乗車時に「在来線チケットレス特急券(トク割) 」を利用すると、乗車当日でも通常料金の35%割引で利用できるのでお得です!
※JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」に会員登録が必要です。
車内には出入り口と客室の間にダイヤルロック式の鍵を備えた大型荷物置き場もあるので、座席まわりをゆったり使えるうえ、セキュリティーの面でも安心ですね。
③リムジンバスで行く場合
空港アクセスで真っ先に思いつくのがリムジンバスではないでしょうか。
都内の主要駅だけでなく、主要なホテルにも直接乗り入れたり、テーマパークや商業施設にも乗り入れるなど、路線の多さがポイント。
都内以外にも関東各地を多くの路線できめ細かくカバーしているので、自宅の最寄り駅などから乗り換えなしでスムーズにアクセスできるのもうれしいところです。
空港到着時は国際線の出発ロビーに横付け(第3ターミナルを除く)なので、重いスーツケースを持って移動する距離が短いのも助かりますね。
2012年に日本でもLCCの就航がはじまるのに合わせて、LCCバス(LCB:ローコストバス)の運行もはじまり、東京駅からは片道1,300円、池袋からは1,900円(Web事前決済割引で1,700円)、川口・赤羽からは1,800円と割安で利用できます。
さらに、話題の豊洲市場に直通する路線も新登場し、こちらは片道1,800円となっています。
第3ターミナルは不便?
2012年に日本でもpeach(ピーチ)やジェットスタージャパンなどのLCCの就航がはじまり、規模の拡大に伴ってLCC専用ターミナルとして、2015年に第3ターミナルが新たに開業しました。
この第3ターミナルには、第1ターミナル・第2ターミナルのような直結する鉄道駅がなく、空港第2ビル駅で下車後、徒歩で連絡通路を利用するか無料連絡バスを利用します。
こうした点や、リムジンバスなどの空港連絡バスもターミナルの到着順が第2ターミナルおよび第1ターミナルの後となっていたことから「第3ターミナルは不便」という印象があるかと思います。
以前は、無料連絡バスも空港敷地内を大回りするルートであったため、時間がかかりましたが、第2ターミナル周辺の道路が改良されたことにより、両ターミナル間を最短ルートで往復できるようになりました。
また、かつての検問所跡に第3ターミナルのバス降車レーンが新設されたことで、成田空港で最初に到着するのが第3ターミナルに変更されると飛躍的に所要時間が短縮されました。
更に2022年には、LCC就航の増加、海外渡航が戻ってきたことによる利用者の増加で、ターミナルがおよそ2倍に拡大。
連絡通路が改善され、第2ターミナルと行き来しやすくなった他、バス乗り場がターミナルの目の前に整備されたことで、飛行機で到着後にバスへの乗り継ぎが楽になっています。
成田空港は24時間運用空港
LCCや国際線の中には、発着が深夜早朝の時間帯になることもあります。
また天候やトラブルで飛行機の到着が予定よりも大幅に遅れる場合も。
場合によっては、自宅までの公共交通機関がすでにない場合や、自宅最寄り駅を始発で出ても空港への到着が間に合わない場合もあります。
成田空港は一部を除き、24時間運用される空港なので、実は空港内で滞留することも可能です。
前日の終電などで空港へ前乗りして、空港内で出発まで過ごす人も少なくありません。
では、成田空港内のどこで過ごすのが良いか?ターミナルごとにご紹介しましょう。
【第1ターミナル】
最近では第1ターミナル発着のLCC(peachなど)も増えてきたため、第1ターミナルも1階および地下1階が24時間利用できます。
地下1階に24時間営業のコンビニエンスストア(以下:コンビニ)がありますので、飲食の心配はいりません。
場所 | 24時間営業施設 | 利用可能時間 |
---|---|---|
5階~2階 | - | 05:00~24:00 |
1階(国際線到着・国内線出発) | - | 24時間利用可能 |
地下1階 | コンビニあり | 24時間利用可能 |
【第2ターミナル】
第3ターミナルへの連絡通路もあるため、早くから24時間利用可能となっていました。
直結する駐車場棟の地下には24時間チェックイン可能なカプセルホテルがあり、ターミナル2階には牛丼チェーン店が24時間営業しているので、夜間過ごすのに一番充実しています。
場所 | 24時間営業施設 | 利用可能時間 |
---|---|---|
4階~3階 | - | 05:00~24:00 |
2階(国内線到着) | 飲食店あり | 24時間利用可能 |
1階(国際線到着・国内線出発) | - | 24時間利用可能 |
地下1階 | コンビニあり | 24時間利用可能 |
【第3ターミナル】
第3ターミナルは、深夜早朝でも営業しているフードコートを備えるなど、LCCターミナルとして開業時から充実していました。
コンビニ・飲食店どちらも2階にあり、すぐそばにテーブルやカウンターなど休憩場所も多いこと、チェックインカウンターも同じフロアで、とてもコンパクトに設計されています。
場所 | 24時間営業施設 | 利用可能時間 |
---|---|---|
2階(国際線・国内線出発) | コンビニ・飲食店あり | 24時間利用可能 |
1階(国際線・国内線到着) | - | 24時間利用可能 |
結論:成田空港は便利!
成田空港のアクセスや、お得な利用方法など、成田空港はもはや遠く不便な空港ではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか?
海外旅行はもちろん、これからはLCCを利用した国内旅行でも成田空港を活用して、お得に旅行を楽しみましょう!
やっぱり前日から準備万端で行きたいという場合
成田空港周辺には、空港から出発する方に便利なホテルが充実しているので、ベッドでしっかり休息したい方には、周辺ホテルでの前泊がおすすめ!
空港手前の新空港自動車道周辺や、JR・京成の成田駅周辺にもホテルが点在しています。
ホテルによっては、駐車場が割安または無料で利用できたり、早朝でも空港まで無料送迎を行っているところもありますので、
自宅からホテルまではマイカーで行き、車はホテルの駐車場に預けて、翌朝は送迎バスで空港へ向かうのもお得なアクセス方法の一つです。
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