海外旅行の必需品といえば、パスポートに加えてスマートフォンなどの通信機器と、インターネット通信環境。
この記事では、海外旅行においてのインターネット通信環境や利便性がいいと今話題の、eSIM(イーシム)について解説します。
海外でのインターネット通信環境は?
海外での通信手段は、大きく3種類あります。
②海外Wi-Fiレンタル
③海外SIM
①海外ローミング
「海外ローミング」とは、日本で契約している通信会社を介して現地の回線で通信を行うサービスのこと。
日本で契約しているスマートフォンを、そのまま海外でも使用できるため、余計な荷物も増えません。
ただし、1日あたりの料金が900円~980円程度と少々高いため、料金をさらに抑えたい人は他の手段がおすすめ。
②海外Wi-Fi
海外Wi-Fiレンタルは、レンタルしたモバイル型Wi-Fiルーターをスマホなどと一緒に持ち歩き接続することで、インターネットが使用可能となります。
複数の端末を使用したい場合や、複数人で使用したい場合にはおすすめの手段です。
割り勘をするとコストが抑えることができます。
デメリットとしては、ポケット型Wi-Fiルーターの充電や持ち運ぶ手間があったり、複数人で利用する場合一緒に動く必要があります。
③海外eSIM
スマートフォンを使用するために、本体内に「SIM」という小さなカードが挿入されています。
SIMには「契約した通信会社(キャリア)」や「電話番号」のようなデータが記録されており、それがあることで通信をすることが可能となります。
従来SIMといえば「SIMカード」のことを指し、通常使用しているSIMカードを海外用のSIMカードに差し替えることで、海外での通信が可能となっていました。
近年登場した「eSIM」は、SIMカードと同じ機能を「データ」としてスマートフォン本体に内蔵することができます。
「SIMカード」は、SIMカードを差し替える必要があるのに対して、「eSIM」は、オンライン手続きのみで完結し使用端末内にインターネット経由で契約情報を書き込むことができます。
その利便性から徐々にeSIM対応機種も増え、注目されています。
海外eSIMとは?
eSIMとは、”embedded SIM”(埋め込まれたSIM)の略語です。
海外eSIMは「渡航国」や「期間」などの必要事項などを登録をすることで申し込みができます。するとeSIMのURLが発行され、日常使用しているスマートフォンから設定をするだけ。その名の通り、期間限定で使用できるよう情報が”埋め込まれ”、現地到着後に切替するだけで使用可能となります。
すべてオンラインで完結するため、間際の手配でも間に合い非常に便利です。
そのため、SIMカードの破損や紛失を防ぐことができます。
海外でeSIMを使うメリット・デメリット
海外でのeSIMを使うメリットが大きく3つあります。
①:eSIMであれば、スマートフォンを紛失したり盗難にあっても、SIMを取り出すことができたいため、物理的なSIMカードよりも安心です。
②:eSIMであれば、SIMカードが届くのを郵送で届くのを待ったり、持ち運んだり、入れ替えたりする必要がなく、オンライン上で手続きが完了します。
③:1台の端末に2つのSIMを搭載することで、2つの回線を利用できる状態にすることを「デュアルSIM」と呼びます。
複数の国を周遊する際には、渡航先の国に合わせて回線を切り替えて利用することができます。
また、普段カードタイプのSIMを利用している方なら、日本ではカードタイプのSIMを、海外に渡航する際はeSIMを、といった便利な使い分けが可能です。
項目 | 【ポケット型Wi-Fi】 | 【SIMカード】 | 【eSIM】 |
---|---|---|---|
盗難・紛失のリスク | あり | あり | なし |
受け渡し方法 | 郵送・店頭 | 郵送・店頭 | オンライン(メールなど) |
eSIMのデメリットとしては、古い機種はeSIMに対応していないこともあるため、eSIMを使用できる端末には限りがあります。申込をする前にご自身のスマートフォンを確認しましょう。
海外でeSIMを予約する前の注意事項
自分のスマートフォンが「eSIM対応機種」かを確認する
eSIMは、利用できるデバイスが限定されています。
従来のSIMは基本的に、SIMカードの入れ替えさえ行えば利用可能ですが、eSIMは対応している機種が限られているため、機種によっては利用できない可能性があり、その場合はSIMカードを使用する必要があります。
古いモデルのスマートフォンや一部のデバイスでは、eSIMに対応していないものもあるため、申込前に必ず確認をしましょう。
eSIMに対応している機種かを確認する方法
スマートフォンに最初からインストールされている標準電話アプリに「*#06#」と入れ「EID番号」が表示されれば対応端末となります。
自分のスマートフォンの「SIMロックが解除」されているかを確認する
SIMロックとは、特定の通信会社のSIMカードしか使えないように端末に制限(SIMロック)をかけることです。2021年9月以前は大手キャリアで販売されていた端末はSIMロックがかかっていました。その制限を解除するのをSIMロック解除といいます。
2021年10月1日以降に発売される端末は、SIMロックしたまま販売するのが原則禁止になりになったため、基本的にSIMロックはされていません。
「設定」>「一般」の順に選択し、「情報」をタップ。
「SIM ロック」に「SIM ロックなし」というメッセージが表示されていれば「SIMロック解除」の状態です。
海外eSIMの購入~利用までの流れ
海外eSIMの購入
日本ではさまざまな通信会社が、eSIMの販売を行っています。
また現地についてからも海外の通信会社が販売を行っている国も多々あります。
そのため、悩んでしまうことも。eSIMを選ぶ上でのポイントは3つ。
●旅行日数やデータ量など、自身の求めるプランがあるか?
●日本語でのサポートが受けられるか?
海外eSIMの設定
eSIMのダウンロード時にWi-Fi接続が必要となります。
スマートフォンの「設定」>モバイル通信>SIMから「eSIM」を追加登録。
契約した会社からメールなどで届いた「QRコード」を読み取るか「コード」を入力してアクティベーション(ダウンロードされます)。
ここまでを、日本で出発前にしておくことをおすすめします。
海外eSIMの利用開始
契約会社により多少異なりますが、現地にて追加したeSIMを選択し「データローミング」を「ON」にすると利用が可能となります。
さいごに
海外旅行においても必要な通信環境。さまざまな手段がありますが、ご自身の目的に合わせて通信環境を整えることで旅先での充実度や満足度に加え安心感もつながります。
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