カタルーニャ州バルセロナ県、その歴史的背景
ヨーロッパの南西部にあるイベリア半島の大部分を占めるスペイン。
バルセロナは、その北東部、カタルーニャ州のバルセロナ県にあります。地中海の沿岸に面した港町で、スペインではマドリードに次ぐ人口を有する都市です。気候は年間を通じて温暖。湿度が低くカラっとしていて、夏場はかなり暑くなることもあります。
スペインというと闘牛、フラメンコというイメージが強いかもしれませんが、バルセロナにはそのイメージは当てはまりません。というのも、フランスと国境を接するカタルーニャ州は、スペインの中でも独特の文化的背景を持つ地方なのです。
中世の頃までは独立した国として繁栄していたものの、その後衰退し、スペイン王国に吸収されたという歴史もあります。そうした経緯から、この地方には「自分たちはスペイン人ではなくカタルーニャ人だ」と名乗る人が今でも多いです。
現在人口では第2位のスペイン・バルセロナですが、観光都市としては首都マドリードよりも活気があるようです。
市内はどのシーズンでも世界各国からの旅行者で溢れかえっています。
バルセロナで特におすすめの観光スポット
スペイン・バルセロナの人気の理由は、魅力的な観光スポットの多さにあります。
市内にはローマ時代の遺跡や旧市街の街並みが数多く残っているほか、世界的な建築家、アントニオ・ガウディをはじめ、ミロ、ダリ、ピカソなどそうそうたる芸術家を多数輩出したことから、アートの街としても発展してきました。
またフランスやイタリアにも近い港町という土地柄、街全体に新しいものを好む気風があります。
最先端のブティックやカフェ、雑貨店などのおしゃれなスポットが多いことも、たくさんの人を惹きつける理由の1つかもしれません。
ここでは「アート」と「歴史」にテーマを絞ってご紹介していきます。
サグラダファミリア
スペイン・バルセロナは街中がアートでいっぱい!
そんなスペイン・バルセロナには、ぜひ訪問したいスポットが数多くあります。
まずアート好きでもそうでなくても、ガウディが生涯をかけて手がけた代表作「サグラダファミリア聖堂」は外せません。
サグラダファミリアは、イエス、マリア、ヨセフに捧げる教会として1882年に建設が開始され、現在も建設が続いています。大胆で複雑な建築様式でつくられた建物は存在感抜群。キリストの生涯や受難を描いた門の精巧な彫刻には圧倒されることでしょう。
内部に入ると、巨大な柱が立ち並ぶ森を思わせる空間にステンドグラスを通した光が差し込み、神々しく幻想的な雰囲気に包まれます。
グエル公園
バルセロナには、アントニオ・ガウディの作品があります。おとぎ話の世界のような楽しい雰囲気の「グエル公園」には、カラフルなタイルのカケラを散りばめた大きなトカゲの像と、石で出来た回廊があります。どちらも人気の作品です。
カサ・ミラ
また、地中海をイメージして表現したという曲線的な外観がユニークな住宅「カサ・ミラ」も人気です。どちらも世界遺産に登録されたガウディの遺作です。
カタルーニャ音楽堂
また、ガウディのライバルだったと言われるドメネク・モンタネールがつくったコンサートホール「カタルーニャ音楽堂」も人気のあるスポットです。建物内は、花をモチーフにしたステンドグラスやタイル、彫刻などで埋め尽くされるように装飾されていて、贅沢すぎる空間を構成しています。
バルセロナの美術館巡り
アートが好きな人なら、それらの観光スポットに加えて美術館も要チェック。バルセロナにはピカソ美術館、ミロ美術館、ダリ美術館、バルセロナ現代美術館と、見応えのある美術館が目白押しです。
そんな施設とは対照的な小さな街のギャラリーを巡ると、優れた現代アートに触れることもできます。
サンタ・エウラリア大聖堂
スペイン・バルセロナに行くなら、街の歴史を物語る貴重なスポットにも足を運びましょう。
ランブラス通りからライエタナ通りの間の一区画に、ローマ帝国時代には街の中心だったという旧市街「ゴシック地区」があります。石畳の小道が迷路のように入り組んでいるのが特徴で、中世にタイプスリップしたような感覚が味わえるエリアです。
旧市街見物の目玉は、中心にそびえるゴシック様式の大聖堂「カテドラル(サンタ・エウラリア大聖堂)」でしょう。
外観からして荘厳で迫力たっぷりですが、内部にも黒いマリア像や宗教画、ステンドグラスなどの芸術的な魅力がたくさんあります。
ランブロス通り
カフェやお土産物店が立ち並ぶ「ランブロス通り」ではショッピングやグルメを満喫できます。
通りの中ほどには、バルセロナ市民の台所といわれる「サン・ジョセップ市場」があり、食べ歩きできるスナック類やお菓子、新鮮なカットフルーツやジュースなどが味わえます。
本場スペインのイベリコ豚を堪能しよう
ランチはバゲットに切込みを入れイベリコ豚のハムとチーズを挟んだサンドイッチが大人気です。せっかく本場スペインのバルセロナに行くのですからイベリコ豚は要チェックです。
夜は「バル」と呼ばれるレストランで、沢山の種類のタパス(小皿)料理や本場サングリアに挑戦してみましょう。
オプショナルツアーには、バル巡りとサグラダファミリア夜景鑑賞がセットになったものがあります。バルは地元の人たちの熱気の中にシャイな日本人が入っていくには少し勇気がいるのと、複数人で回った方が少量ずつ種類多く楽しめることから、旅行の早い日程で1度バルの現地オプショナルツアーを組み込んでおくことをおすすめします。
オプショナルツアーへの参加でバルの仕組みを理解でき勇気が持てたなら、さっそく翌日の夜から単独でバルへ繰り出しましょう。旅は冒険です!
イベリコ豚の生ハムをはじめ、美味しそうなハム・ソーセージ・ベーコン類は検閲の為そのまま日本へは持ち帰れませんので、現地バルセロナで充分味わって帰りましょう。
バルセロナまでの行き方
現在日本からバルセロナまでの直行便はないため、羽田空港などからフランス、ドイツ、オランダなどのヨーロッパの主要都市で乗り継ぐコースが一般的です。
乗り換えにかかる時間によりますが、片道18時間以上の時間がかかります。
体力勝負の旅になるので、スペイン・バルセロナの魅力を存分に味わい尽くすために、万全な計画を立てて旅に備えてください。
最後に
旧市街には、古い建造物を利用した趣あるホテルが複数あります。新市街の便利で近代的なホテルも快適ですが、クラシカルな雰囲気が好きな人なら旧市街のホテルを選んで異国情緒に浸ることもできます。
カルチャー全般に興味がある好奇心旺盛な人なら、スペイン・バルセロナ旅行では興奮が止まらないはず。マイナーなスポットを含めると、見どころはまだまだあるので、一度行くとリピートしたくなるかもしれません。
バルセロナは見るものが多く街にあふれている為、歩くのが楽しい街です。路線バスも地下鉄もタクシーもとても多く便利です。路線バスと地下鉄の共通券を購入したり、オプショナルツアーの集合場所が離れている場合は、タクシーを使うなど、使い分けをすると疲れず観光を楽しめるでしょう。春夏は日差しが強いので、スニーカーなどの歩きやすい靴と帽子を忘れずに用意しましょう。
「長時間歩くのはちょっと苦手」という人には、バルセロナを効率よく車で周遊できるオプショナルツアーなどもありますよ。
バルセロナは、心躍る旅先としておすすめの街です。
今年の旅先の候補にしてみては。
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