【2024年】ミリタリータトゥーで、荘厳なスコットランド文化の神髄にふれる

【2024年】ミリタリータトゥーで、荘厳なスコットランド文化の神髄にふれる

ミリタリータトゥーで、荘厳なスコットランド文化の神髄にふれる

ロイヤル・ミリタリー・タトゥーとは?

英国スコットランドの首都・エディンバラのミリタリータトゥーは、イギリスで最も古い城のひとつ、エディンバラ城のエスプラナード広場で毎年8月に行われる夏の一大イベントです。
高くそびえ立つ城郭に見守られながら、伝統衣装を着たスコットランド軍に属する音楽隊のパレードや、華やかなショーが展開されます。

正式には「ザ・ロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥー(The Royal Edinburgh Military Tattoo)」と呼ばれ、第二次世界大戦以降の復興期に、国民を元気づけるべくスコットランドとイングランドの連隊が公演を行ったのをきっかけにスタートしました。その後、徐々に世界からの注目が集まり、現在は40カ国が参加する一大イベントとなりチャリティーの目的も合わせ持ち、約22万人の観客が訪れる盛大なイベントとなっています。ちなみにタトゥーとは入れ墨ではなく、軍隊の帰営ラッパを意味します。

スコットランドの伝統衣装「キルト」

さまざまな国の軍や団体が参加するミリタリータトゥーは、スコットランドの伝統衣装である「キルト」を身にまとった軍楽隊によるバグパイプパフォーマンスがなんといっても見物です。

スコットランドのスカート状の民族衣装キルト(kilt)は、スコットランドの伝統文化。
多色の羊毛で織られたタータンと呼ばれる格子状の織りもので日本の家紋のように氏族ごとにその色や織りが異なります。

もともとは長い布を広げてひだを作り、腰に巻き付けベルトやピンでとめる男性用の衣服であり、また軍の結束を象徴する衣装として同じ柄のキルトを身に着ける制服でした。

現在ではサイドにプリーツのあるスカート状に縫製され、スコットランドの民族衣装とされ、スコットランド軍の正装にもなっています。ミリタリータトゥーでもその軍楽隊ごとの鮮やかな色や柄を楽しむことができます。

キルト

勇敢な楽隊の「バグパイプ」

バグパイプは、日本人にとってはおだやかな伝統楽器というイメージがあるかもしれませんが、実はスコットランド軍が戦いのときに使っていたという勇ましい楽器。
出陣や凱旋のときだけでなく、進攻中にも隊列の先頭に立ちその音が奏でられていたそうです。

「蛍の光」は実はスコットランドの民謡

ミリタリー・タトゥーでは、観客も一緒に「蛍の光」を合唱するシーンがあります。日本人には卒業式の曲として身近なため、元々日本語の曲だと思っている方も多いですが、原曲はスコットランドの民謡「オールド・ラング・サイン」です。折角ですので、事前に歌詞をチェックして合唱に参加してみるのはいかがでしょうか。
旅の楽しみとしておすすめです。
ちなみに、日本でお店の閉店時間に流れる曲も「蛍の光」だと思っている方が多いですが、こちらは3拍子に編曲された「別れのワルツ」という曲です。

ミリタリータトゥー

エンタメ性あふれるミリタリータトゥー

ミリタリータトゥーの魅力は、バグパイプ演奏だけではなく、イギリスと親交のあるさまざまな国の文化が一堂に会する点です。
アメリカ、韓国、メキシコ、ニュージーランドなど、各国の民族衣装や伝統的パフォーマンスはもとより、子供や女性による愛らしいダンスや、火花を放ちながら駆け巡るスリリングなモーターショー、城全体をスクリーンにしたプロジェクションマッピングなど、光と音のショーが2時間に及び繰り広げられます。

ミリタリータトゥーは夜間に行われるイベントのため、宿泊のホテルはエディンバラ城から徒歩で行けるホテルを予約するのがベスト。
イベント終了時刻は予定を大幅に過ぎる場合もあり、最後までイベントを楽しむためにも、近場のホテルを取りたいところです。

  • ミリタリータトゥー
  • ●正式名称:ザ・ロイヤル・エディンバラ・ミリタリー・タトゥー(The Royal Edinburgh Military Tattoo)
  • ●開催日:2024年8月2日~24日
  • ●開催場所:エディンバラ市内の岩山の上に建つエディンバラ城
  • ●持ち物:エディンバラの8月の夜は12度前後になるためポケッタブルダウンジャケットなどの防寒具が必要です。また急な雨にも対処できるよう頭からかぶれるアウトドア用のレインポンチョの用意があると便利です。
  • The Royal Edinburgh Military Tattoo 公式サイト

エジンバラ城

会場は、英国を代表する名城、エディンバラ城

ミリタリータトゥーの会場となるエディンバラ城は、英国随一の観光スポット。チャペルや王室の宝物、武器などが収蔵されており、街を見下ろしてそびえ立つ姿はなんとも優美です。夏のスコットランドの日は長く、来乗客の集まる20時頃にようやく日が暮れますが、古城を目の前に暮れ行く夕陽の美しさも見逃せません。

そのエディンバラ城が正面に見えるミリタリータトゥーの特別席では、シャンパンやフィンガーフードなどのサービスも。近隣国のロイヤルファミリーなども訪れ、まるで貴族のような気分に浸れます。

エディンバラ城は最寄りのEdinburgh Waverley駅は徒歩15分と比較的アクセスがよく、オプショナルツアーで鑑賞チケットとホテルを予約しておき、当日は道路が大変混雑するので早目の行動を心掛けましょう。

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エィンバラの中心地、セントアンドリューズスクエア

ハリポタやUKロック好きにもおすすめ!

伝統文化だけでなく、現代のカルチャーにもスコットランドの影響が大きいことをご存知でしょうか。
例えば、ハリー・ポッターの作者、J・K・ローリングも、このエディンバラで暮らしていました。
J・K・ローリングがいつも執筆に使っていたカフェ「the elephant house」もあり、エディンバラの街並みはハリー・ポッターの世界を思わせます。

また、ミリタリータトゥーで有名なスコットランドは、UKロックファンにとっての聖地でもあります。
スコットランド最大の都市、グラスゴー出身のバンドは多く、ベル&セバスチャンやフランツ・フェルディナンド、モグワイといったバンドがこの地から誕生しています。

スコットランドの若者の生き様を描いた画期的な映画『トレインスポッティング』で、ユアン・マクレガーが全力疾走するシーンが撮影されたのも、エディンバラ城近くのPrinces Street。
こうしてエディンバラの文化を紐解いていくと、知らず知らずのうちに、スコットランドの文化に触れていることに気づかされます。

フリンジ(Edinburgh Festival Fringe)もおすすめ

ミリタリータトゥーを観に訪れたら、ほぼ同じ時期に開催される演劇などを中心とした世界最大の芸術祭「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」にも足を運びましょう。
おなじみ『Mr.ビーン』のローワン・アトキンソンもフリンジの出身です。

プロ・アマを問わず世界中のパフォーマーが集い、日本からも和太鼓などのパフォーマンス団体が出場しています。
ミリタリータトゥーは夜間の開催なので、昼間は「フリンジ」で、楽しんでみてはいかがでしょうか。

ミリタリータトゥーだけでも圧巻なエディンバラ旅行ですが、楽しみ方は想像以上に幅広いものです。毎年開催の翌月9月には翌年のチケットを取る人もいるほど世界では人気のイベント、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

※掲載画像にはイメージ画像が含まれています。

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投稿日:2017.09.29

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