アメリカ南部に位置するニューオーリンズは、ジャズ発祥の地として知られ、音楽、料理、文化が融合した独特の魅力を持つ都市です。この記事では、ニューオーリンズまでの行き方や治安の情報に加え、旅行で訪れたい観光スポットや体験をご紹介します。ぜひ、ニューオーリンズ旅行の参考にしてみてください。
アメリカのニューオーリンズってどこ?
アメリカ南部に位置するルイジアナ州の最大都市「ニューオーリンズ」
日本とニューオーリンズとの時差は15時間(サマータイム時は14時間)あり、日本が15時間進んでいます。
つまり、日本が土曜日の朝8時の場合、ニューオーリンズは、金曜日の夕方17時になります。
メキシコ湾から約160km、南はミシシッピ川、北にはポンチャートレイン湖に面し、ミシシッピ川が蛇行する地形から「クレセント・シティ(三日月の街)」の愛称で親しまれています。
フランス植民地時代の面影を残すフレンチ・クオーターでは、ジャズの生演奏を聴きながら、複数の食文化が混合して形成された独特の料理のスタイル「クレオール料理」や「ケイジャン料理」を味わえます。
市内にはダウンタウンと郊外を結ぶ世界最古のストリートカー(路面電車)が走っており、車窓観光するのもおすすめ。美術館など郊外の観光施設を訪れるのにも便利です。
ニューオーリンズでは「マルディグラ」をはじめとする数々のフェスティバルが開催され、街全体が祝祭的な雰囲気に包まれる時期も。
アメリカの中でもユニークな都市の1つであるニューオーリンズを訪れてみては。
日本からニューオーリンズの行き方
残念ながら、日本からニューオーリンズへの直行便は運航していません。
そのため、アメリカ国内の主要都市を経由する必要があります。
一般的なルートは、アトランタ、ダラス、ヒューストン、シカゴ、ロサンゼルスを経由していきます。
その際、経由地で入国審査及び税関検査を行ったり、空港が広いため移動に時間を要したりするため、余裕を持たせたスケジュールを組むことをおすすめします。
アメリカ入国には、ESTA(電子渡航認証システム)またはVISAの申請が必要です。
ニューオーリンズの治安は?
ニューオーリンズの中心地であるフレンチ・クォーターは、警察のパトロールが行われており、観光客の安全性が重視されているエリアといわれています。
しかしながら、フレンチ・クォーター周辺を除くとあまり治安が良くないため、夜間の外出は極力避けましょう。
繁華街では、スリや置き引きに十分注意が必要です。席を取るのに荷物を置きっぱなしにしたり、スマートフォンは鞄にいれ不用意に出さないなどを心掛けましょう。
また、特に治安がよくないエリアには立ち入らないことをおすすめします。
・イバビル・プロジェクト(Iberville Project)地区
・セント・メアリー・プロジェクト(St. Mary Project)地区
・マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・アベニュー(Martin Luther King Jr. Ave)
・N. ランパート(N. Rampart)
ニューオーリンズで訪れ体験すべきおすすめ9選
ニューオーリンズには、ニューオーリンズらしさを体感できる魅力的な観光スポットがあります。
ここでは、特におすすめの観光スポットを9つご紹介します。
フレンチ・クォーター

ニューオーリンズの観光地の中でも人気のスポットであるフレンチ・クオーター。
フランス、スペイン、カリブそして、アフリカなどアメリカ以外のさまざまな人種や民族、歴史が融合することで、音楽、料理、アートなど、ニューオーリンズならではの独自の文化が育まれた街。
街のいたることろで、精巧な装飾が施されたバルコニー、美しい中庭など、植民地時代の面影を残す色鮮やかな建物が建ち並びます。
バーボン・ストリートを中心に、ジャズクラブ、レストランなどが軒を連ね、昼夜を問わず賑わいを感じます。さまざまな音楽が街中に響きわたり、音楽を身近に感じられる街に心が躍ります。
フレンチ・クォーター/The French Quarter 基本情報
- 住所: French Quarter, New Orleans, LA, USA
- アクセス:路面電車 French Market駅から徒歩すぐ
バーボンストリート

夜はネオンが輝き、ジャズやブルースの生演奏などさまざまなジャンルの音楽を楽しめる、ニューオーリンズで最も賑やかな通りです。
通り沿いには数多くのバーやクラブが立ち並び、特に夜は、音楽とお酒を楽しむ人々で賑わい、毎晩のように生演奏が行われ、他では味わえない独特の魅力が。
バーボンストリートでは、音楽に浸りながら、クレオール料理やケイジャン料理など、ニューオーリンズならではの食事やお酒を楽しむことができます。
また、お土産店も多く、ニューオーリンズならではのアイテムを探すこともできます。
バーボンストリートは、夜でも人通りがあり比較的安心して歩けますが、酔っ払いやスリなどには十分気をつけましょう。
バーボンストリート/Bourbon Street 基本情報
- 住所:Bourbon Street, New Orleans, LA, USA
- アクセス:路面電車 Canal at Bourbon駅から徒歩で約2分
クレオール料理・ケイジャン料理とは?
クレオール料理とケイジャン料理は、アメリカ合衆国ルイジアナ州で生まれた独特の食文化ですが、それぞれ異なる背景と特徴を持っています。
クレオール料理は、フランス、スペイン、アフリカ、カリブ海などの影響を受け、主にニューオーリンズの都市部で発展したため「都会的な洗練された料理」として知られています。バターと小麦粉で作るルーを使用し、トマトを多用する傾向があります。

一方、ケイジャン料理は、フランス料理の影響を受け主にルイジアナ州の田舎で、アカディア人の子孫によって発展したため「庶民的で家庭的な料理」として知られています。ラードやオイルと小麦粉で作る濃い色のルーを使用し、スパイシーな風味が特徴です。

Arnaud’s Restaurant 基本情報
- クレオール料理が食べられる老舗高級レストラン。ドレスコードが設けられ、男性は襟付きシャツの着用が必須で、ジャケットの着用が望ましいです。ショートパンツ、T シャツ、ビーチサンダルはNG。店内ではJazzのライブ演奏があり、演奏を聴きながらのしゃんとした気持ちでお食事と雰囲気を楽しめば、旅の特別な1ページとなりますね。 店舗の2階はニューオーリンズのカーニバル「マルディグラ」の衣装をコレクションした博物館になっており、創業家がカーニバルで使用した衣装を営業中に無料で観覧できます。
- 住所:813 Bienville St, New Orleans, LA USA
- アクセス:セントルイス大聖堂徒歩約10分、路面電車 Canal at Bourbon駅から徒歩で約4分
Napoleon House 基本情報
- 1914年創業のレストラン。ケイジャン料理のジャンバラヤやレッドビーンズの他、マファレッタというサンドウィッチが名物。こちらではルイジアナ州名物のポーボーイ(サンドウィッチ)やワニ肉ソーセージやエビのフライを挟んだもので日本人にも食べやすい一品。
- 住所:500 Chartres Street New Orleans, LA USA
- アクセス:セントルイス大聖堂から徒歩約4分
ジャクソン広場

ニューオーリンズのフレンチ・クォーター地区中心部に位置する歴史的な広場です。
広場の中央には、アンドリュー・ジャクソンの騎馬像があり広場のシンボルとなっています。また、周囲には、セントルイス大聖堂やルイジアナ州立博物館などが建ち並び、広場では大道芸人やアーティストが集まり、賑やかな雰囲気に包まれています。
セントルイス大聖堂

ニューオーリンズのフレンチ・クォーターの中心、ジャクソン広場に面してそびえ立つ、荘厳で美しい大聖堂です。3つの塔と白い壁の大聖堂はニューオーリンズの街のシンボルでもあり、アメリカで最も古いローマ・カトリック大聖堂の1つとしても有名です。美しいステンドグラスや建築様式が見どころの1つで、多くの観光客が訪れる人気のスポットです。
セントルイス大聖堂/Saint Louis Cathedral 基本情報
- 住所:615 Pere Antoine Alley, New Orleans, LA US
- アクセス:路面電車 Dumaine駅から徒歩約5分
ミシシッピ川クルーズ
ニューオーリンズといえば蒸気船でのミシシッピ川クルージングも体験したい1つです!
アメリカの歴史を語る上で欠かせないミシシッピ川を蒸気船に乗ってクルーズ。蒸気船のエンジンルームやデッキ後方から見る外輪や、船尾のローターを回しながら進んでいく様子もテンションのあがるポイントです。
デイタイムとイブニングタイムとで、クルーズの時間帯を選ぶことができます。
昼間のクルーズでミシシッピ川からみるニューオーリンズの景色を眺めるのもおすすめですが、春~夏にかけての季節には、船上からのミシシッピ川に沈む夕陽もおすすめの景色です。
イブニングクルーズでは、ディナー付プランも選択でき、生演奏のジャズをBGMにニューオーリンズの食文化の1つケイジャン料理を味わえます。
ニューオーリンズならではの体験を満喫できるミシシッピ川クルーズは、初めてニューオーリンズを訪れる方や、ゆっくり観光する時間がない方などにもおすすめの体験プランです。
プリザベーション・ホール

古く趣のある建物は、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえ、心に響くジャズの生演奏を間近で楽しむことができます。
1961年にオープンし、過去の偉大なジャズ・ミュージシャンたちが演奏してきた場所でもあり、今もその伝統が受け継がれています。
ここでは、プリザベーション・ホール・ジャズ・バンドをはじめ、地元の熟練したミュージシャンたちが演奏を披露します。
ステージもない8畳程のスペース、ミュージシャンと観客との距離も近く、アコースティックな音色で奏でられるニューオーリンズ・ジャズに心震える体験になるはず。
音楽好きにはもちろん、ジャズに精通していなくても、ぜひ訪れてほしいスポットの1つです。
プリザベーション・ホール/Preservation Hall 基本情報
- 住所:726 Saint Peter Street, New Orleans, LA USA
- アクセス:セント・ルイス大聖堂から徒歩約3分
フレンチ・マーケット
フレンチ・マーケットは、ニューオーリンズのフレンチ・クォーターに隣接する、歴史ある市場です。
ニューオーリンズで最も古い市場の1つであり、200年以上続いています。市場では、新鮮な野菜やフルーツに魚介類、雑貨やお土産などをさまざまな物を購入できます。
またカフェやレストランも併設されており、ニューオーリンズのグルメも楽しめます。
ニューオーリンズならではのクレオール料理やケイジャン料理を味わってみては。
フレンチ・マーケット/French Market 基本情報
- 住所:1008 N Peters St, New Orleans, LA USA
- アクセス:路面電車 Ursulines駅から徒歩約1分
ニューオーリンズ ジャズミュージアム

ジャズの歴史を保存し称えることを目的としています。
旧アメリカ造幣局内にある博物館では、ジャズが生まれるまでの歴史や文化を学びつつ、ジャズ・ミュージシャンが演奏した貴重な楽器などを見学することができる貴重な場所。
トランペット奏者として活躍したルイ・アームストロングの像と楽器も展示されています。
ルイ・アームストロングは空港の名称にもなっています。
ニューオーリンズ ジャズミュージアム/New Orleans Jazz Museum 基本情報
- 住所:400 Esplanade Ave.New Orleans, LA USA
- アクセス:路面電車 French Market駅から徒歩約2分
ヴュー・オルレアン天文台デッキ

Vueはフランス語で眺めという意味。他の都市のタワーほど高くないものの、ニューオーリンズの街を見渡すには十分な高さです。
この一帯は、アメリカ国定歴史建造物に指定されていて、高い建物がないため、ミシシッピ川をコンテナ船や外輪船クルーズが運航する様子を眺められます。
展望フロアには観光名所を解説する端末やミシシッピ側を行き交うコンテナ船の操作を体験する端末があり、眺めるだけの展望台ではなく、様々なコンテンツで飽きのこない仕掛けがあるのも魅力。展望台に上がる前には、ニューオーリンズの歴史や文化を解説やショートムービーで学ぶことができ、展望台を満喫する予備学習にもなっています。
観光初日に訪れることで、街全体の土地勘を把握するのにおすすめのスポットです。
ヴュー・オルレアン天文台デッキ/Vue Orleans 基本情報
- 住所:2 Canal St, New Orleans, LA USA
- アクセス:路面電車 Canal Street Ferry Terminalから徒歩約2分
さいごに
ニューオーリンズの魅力は伝わりましたか?
ニューオーリンズは、ジャズ発祥の地として知られていますが、さまざまな文化が融合した独特の魅力を持つ都市です。
新たな刺激を求め、次の旅の候補地にしてみては。
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