アジアとヨーロッパが融合したエキゾチックな国トルコ。世界遺産でもある最大都市イスタンブールは多くの宮殿や博物館、モスクなど歴史を感じられる街です。カッパドキアやパムッカレなど自然が作り出した世界遺産は壮大で、トルコ旅行の最大の魅力でもあります。
トルコ旅行を計画する際に気になる5日間の旅行費用や、現地で必要な費用や物価について解説します。(2024年10月、1トルコリラ(TL)=約4.8円での換算)
トルコの物価はどのくらい?
1TL(トルコリラ)あたり約4.8円前後です。(2024年10月現在)
トルコの物価は日本よりも安く、おおよそ日本の2分の1〜3分の1程度です。
ただし、近年トルコのインフレ進行や物価高は凄まじく、徐々に物価の安い国ではなくなってきています。とくに外食や観光地の入場料金などはヨーロッパと比較しても高くなってきています。
一方で交通費などは日本と比較してもまだまだ低価格です。
ミネラルウォーター500ミリリットルは約5トルコリラ(約25円)、スターバックスコーヒー(トールサイズ)アメリカーノは約90トルコリラ(約435円)、カフェラテは約109トルコリラ(約527円)。マクドナルドの「ビックマック」は単品価格で約180トルコリラ(約870円)、缶ビールは約70トルコリラ(約340円)、ラーメンは約385トルコリラ(約1,860円)。
トルコの旅行費用ってどのくらい必要?
トルコは日本から直行便が就航しています。東京からイスタンブールまでターキッシュエアラインズで約12時間、時差は6時間ほどで、日本が6時間進んでいます。※利用する航空会社や経由地によって所要時間は変わってきます。
トルコに行く手段としては、パッケージツアーと個別で手配していく個人旅行があります。
旅行の目的や予算に合わせて選択しましょう。
個別で手配する手間が省けることが最大のメリットです。
航空券とホテルがセットになっているものが多く、いろいろな商品が展開されているので、自分に合った商品を選べます。また、比較的個別で手配する場合よりも費用が安く済むことが多いです。
宿泊するホテルを1泊ずつ変えたり、スケジュールを自由自在にプランニングできるメリットがあります。
ただし、航空券とホテルを個別に手配する場合、空港からの移動手段も含めて自分で計画する必要があります。
ここでは5日間でトルコ旅行に2人で行く場合の、1人あたりの予算について解説します。(2024年10月時点の目安)
5日間のトルコ旅行費用
5日間のトルコ旅行費用の相場は1人あたり約228,500円~です。
内訳は下記の表です。
項目 | 費用 |
航空券(往復) | 約150,000円~ |
ホテル・宿泊 | 約45,000円~ |
食費 | 約10,000円~ |
交通費 | 約3,000円~ |
Wi-Fi・通信 | 約5,000円~ |
観光・アクティビティ | 約10,000円~ |
海外旅行保険 | 約2,500円~ |
お土産・ショッピング | 約3,000円~ |
トルコ旅行出発前に手続きが必要な5つの項目と費用
トルコ旅行にかかる費用は出発前と現地滞在時にかかる費用に分けられます。旅行の計画を立てる際、興味のある観光スポットと合わせて、どれくらいの費用が必要かを事前に調べておくと安心です。
まずは旅行前に必要な5つの費用について解説します。
航空券
トルコの航空券費用は出発時期や予約のタイミング、利用する航空会社によって大きく異なります。日本からイスタンブールへは直行便が就航しています。
エコノミークラス利用の場合、東京発イスタンブール直行便、航空券往復の費用は1人当たり約150,000円〜が相場です(閑散期出発の場合の例)。航空券代金のほかに燃油サーチャージや空港使用料、諸税などを含みます。
LCCの利用や相場よりも割安な航空券の場合、乗り継ぎの回数や所要時間が長くなるフライトもあります。到着までに疲れてしまわないよう予定を組みましょう。
予算を抑えたい場合には、オフシーズンや夏休み、年末年始、ゴールデンウィーク等の大型連休を避けて予約をするとよいでしょう。
宿泊費
トルコにはカジュアルに楽しめるホテルから、上質なサービスが整った高級ホテルまでさまざまなタイプのホテルがあります。
カッパドキアを訪れるなら洞窟ホテルに宿泊するのがおすすめです。非日常の空間が旅行をより一層素敵な体験にしてくれます。
宿泊するホテルによって費用は大きく変動します。人気の観光地にアクセスしやすい立地や部屋の広さ、朝食付きなど、滞在中の過ごし方を考えて希望条件に合うホテルを探しましょう。
【2名1室利用の場合の1泊1名あたり】
スタンダードホテル(2~3つ星):約9,000円~
スーペリアホテル(3~4つ星):約15,000円~
デラックスホテル(4~5つ星):約25,000円~
ラグジュアリーホテル( 5つ星 ):約40,000円~
イスタンブールのホテルの一例
フェルマン ホテル(3つ星ホテル):1泊1人約14,000円~
コンラッド イスタンブール ボスフォラス(5つ星ホテル):1泊1人約34,000円~
カッパドキアの洞窟ホテルの一例
エクセドラ ホテル カッパドキア(5つ星ホテル):1泊1人約29,000円~
アナトリアンハウス(5つ星ホテル):1泊1人約27,000円~
※宿泊する時期により費用は変わります。
オプショナルツアー
トルコは世界遺産が多くカッパドキアやパムッカレ、エフェソス遺跡やイスタンブールのモスクなど訪れたいスポットが豊富です。
郊外にある観光地や人気スポットを効率よく周りたい場合には、オプショナルツアーを活用するのがおすすめです。移動手段の心配をすることなく、時間を有効に使えます。食事付きのプランにすれば、現地グルメも味わえて一石二鳥。
人気のツアー『カッパドキア 気球から見る奇岩群』は約41,350円~
洞窟ホテルに宿泊するプランもある『イスタンブール発カッパドキア観光1泊2日』は約61,140円~
予算を決めてオプショナルツアーに参加してみてはいかがでしょうか。※2024年10月時点の金額
ポケットWi-FiまたはSIM(プラスチックSIM、eSIM)などの通信費
費用の目安:1日あたり約800円~
トルコ観光地のカフェやレストランの多くは、無料のWi-Fiを提供しています。イスタンブール空港でもWi-Fi使用が可能です。
インターネット速度や通信費、セキュリティの問題を考慮するとeSIMの申し込みやルーターのレンタルが安心です。
主流はSIMカードやeSIM、ポケットWi-Fiのレンタルです。
海外ローミングの設定自体は簡単ですが、他と比べると割高になることがあります。
海外旅行保険
海外では日本の保険が適用されず、病院にかかった際には高額な医療費が発生することもあります。
旅行先での怪我や病気等、万が一の事態に備えて海外旅行保険に加入することをおすすめします。
盗難にあった際にも保険が適用されますので安心です。
【海外旅行保険の費用(1人当たり)】
5日間:約2,500円~
※利用する保険会社や加入プランにより費用は変わります。
クレジットカード付帯の海外旅行保険は補償内容がどのようなものか必ず確認しましょう。
トルコ滞在中に必要な費用と物価
トルコ旅行前に手続きが必要な費用の次は、滞在時に必要な費用の相場を解説します。
食事代
費用の目安:1日約3,000円~
世界三大料理と言われるトルコ料理は、宮廷料理として歴史があります。
トルコには日本でも馴染みのある「ケバブ」、トルコ風ピザ「ピデ」、トルコ風ハンバーグ「キョフテ」、バケットに鯖をサンドした人気のグルメ「鯖サンド」など美味しいグルメが多くあります。
トルコには「ロカンタ」と呼ばれる大衆食堂が点在しており、美味しいローカルフードを格安で味わえます。格安ですが料理の味はレストランに引けを取らない美味しさです。トルコはイスラム圏のため、ロカンタにお酒はおいていません。
レストランの食事は高めですが、色鮮やかなトルコらしい装飾のおしゃれな雰囲気の中で食事を楽しめることは魅力的です。※レストランではお酒がおいてある場合もあります。予算に合わせて使い分けるのがおすすめです。
「ケバブ」は約348トルコリラ(約1,500円)くらい~、「ピデ 」は約116トルコリラ(約500円)くらい~。レストランでディナーをした場合、約3,000円~5,000円です。
食事の費用はレストランか屋台かなど、食べるエリアやお店によって異なります。
交通費
費用の目安:1日1,000円~
イスタンブールはトラム(路面電車)や地下鉄、バスやフェリーなど公共交通機関が発達しており、リーズナブルな価格で乗車できます。
イスタンブールカード(日本の交通系ICカードのようなもの)にチャージして利用するのがおすすめです。フェリーでも使用できます。
トラム(路面電車)、地下鉄、市内バスは行き先に応じた料金ではなく乗り換えの回数ごとに料金がかかる仕組みです。
トラム(路面電車)、地下鉄、市内バス:17.70トルコリラ(約86円)~
フェリー:25トルコリラ(約120)円~※路線によって異なります。
タクシー:初乗りは24.55トルコリラ(約120円)で、最低支払価格は90トルコリラ(約435円)。
トルコのタクシーは初乗り価格と最低支払価格の設定があります。
近距離の移動で50トルコリラだったとしても、最低支払価格の90トルコリラを支払う必要があります。
お土産・ショッピング代
費用の目安:約3,000円~
トルコ旅行ならではのショッピングやお土産選びは旅行の楽しみのひとつ。
トルコランプやスカーフ、カラフルで伝統的な絵柄の食器や雑貨、トルコの伝統的なお菓子「ロクム」やチョコレートはお土産として人気です。
トルコでのショッピングにはグランドバザールやエジプシャンバザールなどの市場がおすすめです。
グランドバザールは世界最大の大きさを誇り、お土産や衣料品などさまざまな物が揃います。
店舗によっては価格設定が高めだったり値札がついてないことがあるため、値段に納得がいかない場合は価格交渉をしてみると値下げに応じてもらえるかもしれません。
トルコランプはサイズにもよりますが約463トルコリラ(約2,000円)、ストールは約232トルコリラ(約1,000円)。パッケージも可愛いものが多くいろいろなフレーバーから選べる「ロクム」は約58トルコリラ(約250円)くらいで購入できます。
ショッピングを楽しみたい方は、あらかじめ予算を決めておくとよいでしょう。
トルコ旅行を予約する前に知っておきたいこと
トルコ旅行を予約する前に基本情報を知っておくと、旅行の計画に役立つかもしれません。
ビザの取得は必要?
日本国籍のパスポートでトルコに渡航する場合、90日以内の観光目的の滞在であれば、基本的にビザの申請は不要です。
90日を超えて滞在する場合は、滞在許可証(イカメット)の申請が必要です。
詳しくは、外務省海外安全情報サイト(外部サイト)でご確認いただけます。
両替はどこでできる?
円からトルコリラへの両替は市内の両替所や現地の空港を利用するのがお得です。
※日本ではトルコリラの取り扱いがない両替所もあります。
トルコではUSドルやユーロの使用も可能です。お土産物屋では円が使用できることもあります。ただし公共交通機関の運賃や屋台の食べ物、地元の食堂などトルコリラ払いの場所もありますのでトルコリラがないと不便です。
クレジットカードを使用できるお店も多いため、予算とレートを確認して両替しましょう。
チップは必要?
トルコではチップを払う義務はありません。
カフェやレストランでは基本的にサービス料として料金に10%が加算されています。少し手間ですが、レシートにサービス料が加算されていない場合には合計額の10%を目安にチップを払うといいでしょう。
街中の公共トイレの使用は有料で、料金が表示されています。レストランなど無料のトイレでも係員が居る場合には、5トルコリラ~10トルコリラのチップを渡すといいでしょう。
トルコのベストシーズンは?
トルコは日本と同じように四季があります。過ごしやすい春(4月~5月)や秋(9月~11月)がおすすめです。
イスタンブール:東京と似たような気候で、春(4月~5月)や秋(9月~11月)は過ごしやすいです。夏は乾燥するため保湿と日焼け対策が必須です。
カッパドキア:春(4月~5月)から秋(9月~11月)がおすすめです。冬は天候が不安定なため気球ツアーのキャンセルが多くなります。
トルコの治安は?
トルコの主要な観光地の治安は比較的安定しています。
ただし観光客を狙ったスリや置き引き、ぼったくりや詐欺被害などの報告もあります。
安全に旅行を楽しむためにも貴重品は肌身離さず持ち歩き、夜は人通りのある大通りを歩きましょう。
※他国との国境付近では不安定な情勢が続いているエリアがあります。
外務省の「海外安全情報」を確認するとより安心です。
外務省海外安全ホームページ(外部サイト)
安心してトルコを観光するならツアーでの旅行がおすすめです。
トルコ旅行の費用を抑えるコツは?
大型連休(年末年始やゴールデンウィーク、夏休みなど)は、基本的に料金が高くなるため、大型連休を避けた現地のオフシーズンを狙うと費用を抑えられます。
トルコは四季があり訪れた時季ならではの街並みや雰囲気を楽しめます。行きたい観光地が組み込まれたパッケージツアーを利用すると効率よく観光場所を巡り、現地の食事も楽しめるためお得です。
トルコはイスタンブールやカッパドキアなど、人気観光地の距離が離れていますので、添乗員が一緒のツアーは安心感もあります。
旅行中の食事はレストランと屋台や食堂を使い分けると食費を抑えられます。スーパーマーケットを利用するのも現地の生活を垣間見れる旅行の醍醐味です。
各項目の予算を参考にトルコ旅行を計画しよう
いかがでしたか?
費用の目安を決めて現地滞在中の過ごし方を考えてみましょう。素敵な旅になりますように。
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