国内外多くの人を魅了する2つの島
豊かな自然、そしてアジアと西欧の混じり合った文化が魅力のマレーシア。エキゾチックな美しい街並み、その喧騒を逃れた場所には、どこまでも広がる白い砂浜と紺碧の海。たくさんの魅力にあふれた東南アジアの国の1つです。海外のなかでは比較的治安も良く物価も低め。空の玄関口・首都クアラルンプールまでは、成田からの直行便なら約6時間半で到着します。
マレーシアには日本とはスケール感の異なる大都市と大自然の両方があります。大都市マレーシアのクアラルンプールを楽しんだのち、空路で50分のペナン島、または空路で1時間のランカウイ島に移動し宿泊する旅も可能です。それぞれの島に滞在し、それぞれ特徴のあるオプショナルツアーを利用して、美しい海を満喫するような贅沢な旅は、考えてみるだけで素敵ですね。
リピートする人も、もちろん初めてマレーシアを訪れる人も、大都市クアラルンプールではなくローカルを拠点にして過ごすことで、よりマレーシアの魅力や深さに触れることができるはずです。ここでは人気の高い2つの島、ペナン島とランカウイ島に注目し、マレーシアに移住して4年になる日本人女性・桜子さんからそれぞれの島が持つ特色と魅力について教えて頂きました。
お話をうかがった方
マレーシア・ペナン島に移住して4年目。日本人向けにペナン島を紹介するウェブサイト「ペナン・マレーシア情報 Penang Link Malaysia」を運営されています。趣味は食べ歩きと写真撮影。
ペナン島とランカウイ島、それぞれの島が持つ異なる魅力
ペナン島
── ペナン島はアドバイザーの桜子さんが在住している島です。
桜子さん:この島の魅力は、ビーチでのアクティビティと世界遺産の街散策、2つの面を楽しめるところ。年配の方から子どもまでが満足できる島です。
桜子さん:島の中心地・ジョージタウンは2008年、世界文化遺産に指定されました。
東洋と西洋の貿易港として発展してきたペナンは、双方の文化が入り交じった不思議な街並みです。イギリス植民地時代に建築された美しいコロニアル建築、その中でも島を代表する建造物の『シティーホール』は必見です。西洋の建物のすぐ隣にヒンズー寺院があったり、そのすぐ側にはモスクや中華寺院があるなど、1つの街で様々な文化に触れられます。
桜子さん:歴史的な建物のほか、壁画などのアートをのんびりと見て歩くのがオススメ。
途中の路地裏で見つけた素敵なカフェや安いホーカーセンター(屋台)などに飛び入りで立ち寄るのも楽しいです。
街散策は、おそらく1日では足りません。
壁画、針金アートの地図がホテルなどで無料配布されています。
桜子さん:ビーチで楽しむならリゾートホテルが立ち並ぶ『バトゥ・フェリンギエリア』というところでひと通りのアクティビティを体験できます。
ペナン島観光のホテルはこのエリアを拠点にして、ペナン島のアクティビティを楽しむといいかもしれません。
まさにマレーシアならではの文化と街の息遣い、そして自然を余すところ無く楽しめるのがペナン島です。
ランカウイ島
桜子さん:この島の魅力はなんといっても免税の島という点です。
マレーシア国内の他の場所でかかる税金が、ここでは一切かかりません。
マレーシアはイスラム教国家ですので、お酒には高い税金がかけられています。
そのため日本と比べ物価が1/3程度なのに、お酒だけは例外で、日本よりも高くなってしまいます。
でもランカウイ島はタイに近いことからタイ産のビールが安く販売されています。
桜子さん:全般的に物価が低いほか、豊かな自然もこの島の魅力です。
ビーチアクティビティのほかマングローブの川を下るツアーなどもあります。
日本にはない樹木や鳥を川下りしながら見ることができ、途中で鷲の餌付けやカニ・魚釣りもしながら大自然を満喫できます。
ランカウイ島の魅力的なスポットは、頑張れば1日で見て回ることができます。
ただ、かなりバタバタした旅になってしまいますが…。
ペナン島は麺料理、ランカウイ島はシーフード
── マレーシアはグルメの宝庫でもありますので、きっと2つの島にもそれぞれ極上の味があるのでしょうね。
桜子さん:ペナン島はB級グルメの宝庫ともいわれており、様々な国の多種多様な料理を安い値段で食べることができます。
特に地元の人の生活をかいま見ることができる『ホーカーセンター』と呼ばれる集合屋台にはぜひ行ってみてください。
桜子さん:ペナンには中華系マレーシアンが多く住んでいることから、『北建麺(ホッケンミー)』、『雲吞麺(ワンタンミー)』などのメニューがあるので、ぜひ味わってみてください。
またマレーシアを代表する麺料理『ラクサ』は、日本では味わうことができない酸っぱ辛いスープが絶妙です。
観光地として有名な極楽寺側の『アイル・イタム』というラクサ屋さんでは、ペナンで1番人気のラクサを食べることができます。
桜子さん:ランカウイ島でぜひ食べていただきたいのはシーフード料理。
パンタイチェナンエリアのホテルロード沿いにある『オーキッド・リア シーフードレストラン』 がおすすめです。
地元の人達に『ランカウイで美味しいシーフード料理店はどこ?』と聞くと、必ずこのお店を推薦されます。
店内には多くの水槽があり、新鮮な魚や蟹、ロブスターなど海の幸がいっぱいです。
おすすめは名物のエビ料理『ガーリックタイガープロウン』。
場所柄、観光客でいつもいっぱいなので、早い時間(午後7時前)に行ったほうがいいでしょう。
どちらの島も、具体的に店の名前まで教えてもらえるのは嬉しいですね。
お土産のイチオシはこれ
── この島々に行った際にぜひ買うべきお土産を教えてください。
桜子さん:ペナン島では『ペナンホワイトカリーミー』というインスタント麺です。
2013年の『世界一美味しいインスタント麺』に選ばれた製品で、ペナン島内のスーパーで手軽に購入できます。
桜子さん:ランカウイ島ではマレーシア定番の『ナマコ石鹸』が必須のお土産です。
というのも、ナマコ石鹸の元祖がここランカウイ島。
『ピサン・ハンディークラフト&アートビレッジ」という場所で購入できます。
両方とも、「これぞ地元ならでは」というお土産ですね。値段が手ごろなのも魅力です。
旅のポイント
── 最後にマレーシアのペナン島・ランカウイ島を旅行する際の注意事項を教えてください。
桜子さん:マレーシアにはいろいろな国の人が住んでおり、ルーツは様々です。公用語はマレー語とされていますが、ほとんどの人が英語を話せます。
ただ近隣のアジア諸国からの出稼ぎ労働者も多いので、英語が通じない事も多いですし、田舎へ行くとマレー語しか通じない事もあります。
観光客が行かないような場所では更に多くの人種、言葉が入り交じっていますので、あまり奥地へは入り込まないほうがいいと思います。
桜子さん:治安は良いほうですが、ひったくりが多く、特にバイクのひったくりが多いので要注意です。
道路を歩く際には車道側にバッグは持たない、斜め掛けバックを肌身離さず持つようにする、食事のときに椅子の上に荷物を置かない(バッグはひざの上に置く)などを守ってください。
── 日本人の感覚で現地のことを教えていただいたので、とても具体的で使える情報ですね。また、旅の計画を立てたくなるような貴重な情報を沢山ありがとうございました。
どちらの島にも個性があり、かつマレーシアならではの文化の中に生きる人々の日常生活に触れることができそうです。近年は日本からの移住者も増えているマレーシア。
首都クアラルンプールから、共に国内線で1時間の距離にあるペナン島やランカウイ島へ向かえば、もっとマレーシアが好きになるかもしれません。
お店の情報はこちら
●ペナン島で人気のラクサ屋さん:アイル・イタム
住所 | Pasar Road (Beside the Air Itam Market) 11500 Air Itam Penang |
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●ランカウイ島のシーフードが美味しい店:オーキッド・リア シーフードレストラン
住所 | Lot 1225 Jalann, Pantai Cenang, Langkawi 07000, Malaysia |
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●ランカウイ島・ナマコ石鹸のお店:ピサン・ハンディークラフト&アートビレッジ
住所 | Lot 1343,Kampung Lawer,Padang Matsirat |
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