スイスはまさしく、そういった国の一つになります。
この記事では、氷河特急に新しく誕生した「エクセレンスクラス」と氷河特急の発着地点である「サンモリッツ」についてお伝えします
2017ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー グランプリ表彰。
その他、世界遺産マイスター、エリアスペシャリスト、添乗能力資格1級などに加えJ.S.Aワインエキスパート(日本ソムリエ協会)でもあるすご腕添乗員
「文化の伝播」にとても興味があります。なかでも大航海時代は私の旅のテーマの一つです。
カリブやアフリカの海が見える要塞なんかに立つと、かなりテンションが上がります。
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旅行して何したい:博物館、遺跡など歴史の足跡をたどり、疲れたら美味しい食事とワイン
スイスの魅力について
スイスのリピーターになるお客様が多いのは、見るたびに違う景色を見せてくれるアルプスの雄大な景観のおかげではないでしょうか。
自然の景観とは不思議なもので、単に訪れる季節、時間、天候の違いによるだけではなく、年齢や心境の変化でも大きく見え方が変わるようです。
「若い頃は山や自然に全く興味がなかった方が、年齢と共に好きになった。」というお話をよく耳にします。
経験を積んだシニアの方々に特に人気があるのはそういうところではないでしょうか。
スイスでの楽しみ方はたくさんあります。トレッキング、展望台、ドライブ、そして、列車の旅があります。
氷河特急
氷河特急はスイスを代表的する観光列車です。その名前はおそらく誰もが、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
氷河特急は、サンモリッツとツェルマットを結んでいます。
全長約290キロメートルの区間を約8時間かけ、のんびりと進みます。
342キロの東京—名古屋間を新幹線だと1時間30分ほどで行ってしまうことを考えると、特急というネイミングはおもしろいですね。
しかし、大きな車窓からはアルプスの山々や森、牧草地、渓谷と標高を変えながら広がる絶景をワイン片手に楽しんでいると8時間はあっという間です。
氷河特急エクセレンスクラス
その氷河特急に2019年3月から、1等車よりさらに上位となる「エクセレンスクラス」が誕生しました。つまり、エクセレンスクラス、1等車、2等車の並びとなります。
エクセレンスクラスは飛行機でいえばファーストクラスです。
ホームには絨毯が敷かれ高級感のある専用車両に乗り込みます。
エクセレンスクラスには、他の等級から乗客の車両移動はできないので到着までゆったりすごせます。窓側1席ずつの配置により、アルプス大パノラマは独り占め!
車両専任のスタッフが付き、ウェルカムドリンクからはじまり、スイスの食材を使ったおいしい料理、洗練されたデザートまで至れり尽くせりのサービスをしてくれます。
アフタヌーンティーも含め、乗車中のドリンクやスナックなど、バーカウンター、すべて料金に含まれています。
お料理に合わせ、赤、白とスイスワインがサービスされます。
スイスワイン
九州ほどの国土であるスイスの70%は、アルプス山脈とジュラ山脈が占めます。
その山間を縫うようにして湖、河からの反射熱を利用して千年以上も丹念にワインを作ってきました。
スイスワインの栽培地域であるラヴォー地区のブドウ畑が2007年文化的景観で世界遺産に登録されています。
スイスにワインのイメージが無い日本人は多いですが、実はスイスはワインの大消費国です。
日本の一人当たりのワイン消費量の約3.7リットルと比べて、スイスは約28.5リットルと断然多く、日本であまり見ることがないのは、他国への輸出量は全生産量のわずか1%程度という少なさからです。
スイスを訪れた際には、希少価値のスイスワインをご賞味下さい。
サンモリッツ
氷河特急の発着点が、サンモリッツです。
サンモリッツはドルフ地区とバート地区に分かれており、サンモリッツ湖の北側の高台にあるのが、ドルフ地区です。
周りに何もない氷河特急発着の駅から、地下道を抜け、長いエスカレーターをのぼると、突如、目の前に洗練された街並みが広がります。
坂道をのぼって行くと、由緒ある高級ホテルやブティック、レストラン、カフェが軒を連ねます。
おすすめは、1894年から営業しているお菓子とベーカーリーのヘンゼルマン。
世界の王室御用達のお店でおみやげにチョコレートはいかがでしょうか。
サンモリッツからピッツ・ネイル展望台
サンモリッツの町中心部からケーブルカーとロープウェイを乗り継いで30分ほどで行けるのがブロンズ製のアイベックスがシンボルのピッツ・ネイル展望台です。
今まで見た洗練された街並みとはうって変わって眼下にオーバーエンガディン地方の雄大な谷や湖、山々の景色を楽しめます。
最後に
世界中を26年も旅していると、思わずため息を漏らしてしまうような偉大な建造物をたくさん見てきました。しかし、添乗員という仕事をしていると、何十回も同じ国に訪れることは日常で、どんな「偉大な建造物」も、感動は薄れていきます。一方で自然景観は飽きたという経験がありません。
スイスは登山の技術や強靭な体力は必要ありません、全ての人に開かれた観光地です。
言うまでもありませんが、自然にはヒーリング効果があります。
現在の厳しい状況下での心と身体を開放し癒してくれる旅行先としてスイスは私が一番におすすめする場所です。
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