ロストバゲージって何?空港で預けた荷物が出てこない時の対処法

ロストバゲージって何?空港で預けた荷物が出てこない時の対処法

ロストバゲージとは、荷物を紛失すること、またはその荷物のこと。
一般的には、出発空港のカウンターで預けたはずの荷物が到着空港で出てこないことを言います。

特に往路でこのような事態に陥ってしまうと、せっかくの楽しい旅行なのに出鼻をくじかれてしまいますね。
自分の責任でないのでなんともやりきれない思いですが、少しでも回避できるよう準備をしたり、また実際に出てこなかったときの対策を頭の片隅にでも置いておくと、ロストバゲージに遭ってしまった場合も慌てずにすみます。

空港のバゲージクレイム
私の荷物が……出てこない

ロストバゲージはこんな要因で起こってしまう

少しでも回避するために、どんな時に荷物の紛失が起こりがちかを把握しておくと予防もしやすいでしょう。
ここでは、よくあるケースと対策をいくつか紹介します。

荷物の積み忘れ・遅れ

最も多いのがこのケース。
乗継便を利用する際の乗り継ぎ時間が短かいため、荷物の積み替えが間に合わず、自分だけが目的地の空港に先に到着してしまうパターンです。
この場合は間に合わないだけなので、荷物は次の便に乗せられ、遅れてでも受け取れることが多いです。
ただし1日もしくは数日に1便しかなかったり、その日の最終便だった場合は数日待たないといけません。
このケースは、正確にはロスト(紛失)はしていないので「ディレイドバゲージ」と言います。

[対策]

少しでも危険を回避するため、できるだけ乗り継ぎ時間に余裕があるフライトを選びましょう。
また出発地の空港でも、カウンターにぎりぎりに駆け込むと自分は間に合っても荷物が積まれないという危険性もあります。
計画も行動も、何事にも時間には余裕を持って。

タグの発行ミス

レアケースですが、荷物を預ける際に発行される行先が書かれたタグの発行ミスもあります。
これが起こってしまうと、荷物は実際の行先とは違う空港に行ってしまうので、返ってくるまでにはかなり時間がかかります。

[対策]

荷物を預けた時は必ず半券(控え)が発行されますので、もらったらすぐに行先と便名が間違ってないか確認しましょう。
搭乗券(ボーディングパス)の裏面に貼られて渡されることもあります。

預け荷物の控え
預け荷物の半券(控え)航空券と照らし合わせて行先などの間違いがないかのチェックを!

他人が間違えて持って行ってしまう

「自分は間違えない」と思っていても、他人が自分のスーツケースを間違って持っていってしまうパターンも稀にあります。
海外の空港の多くは、荷物を預ける際に渡される半券と、スーツケースに付けられたタグの番号が一致するかを随時確認しないので、このようなことも起こり得ます。

[対策]

到着空港のターンテーブルで荷物を取ったら、必ずタグと半券の番号を確認しましょう。
また、スーツケースに目立つベルトやバンダナ、住所や名前が書かれたネームタグを付けておくことで、他人に取り違えられる危険性も少なくなります。

その他対策できること

上記以外にもできることはやっておきましょう!予防策も紹介しておきます。

貴重品や到着後すぐに使いたいものは手荷物に入れる

現金やスマホ、カード類などは手荷物として機内に持ち込む方が多いと思いますが、それ以外にも高価なもの、現地に到着してすぐに使いたいものなども手荷物に入れましょう。
例えば、現地で結婚式に参列する場合の衣装や、替えの下着、洗面道具など、最低限のものは機内持ち込み荷物にしておけば、荷物が出てこなくても慌てて購入する手間がありません。

旅行保険に加入する

保険会社によって多少の違いはありますが「航空機寄託手荷物遅延補償」が付帯されているものを選べば、荷物が遅延した時の補償があります。
例えばネット海外旅行保険「たびとも」の場合、6時間以上荷物が届かなかった際、その間に必要になった衣類(下着など)や生活必需品(化粧品、歯ブラシなど)を1万円まで支払われます。

1回の遅延につき最大10万円まで支払われる保険会社、プランもあるので比較してみてください。

さらに「携行品」の補償が付帯されているプランであれば、遅延でなく完全紛失の場合でも保険金が請求できます。

万が一の時のために荷物(スーツケース)の写真を撮っておく

荷物が無くなってしまった時「大きめのシルバー」「ソフトタイプの黒」「数色のボーダー」などと漠然と伝えるよりは写真を見せた方が早い場合もあります。
必ず有効とは限りませんが、特徴的なデザインの場合は撮っておいて損はないでしょう。

[上級者向け] 乗り継ぎの場合でも一度荷物をピックアップする

少し面倒なので大きな声でおすすめはしませんが、これでロストバゲージの確率はぐっと減るはずです。

例えば日本からヘルシンキを経由してロンドンに行く場合。
航空会社が同じであれば通常はヘルシンキで一度荷物をピックアップする必要はなく、そのままロンドンまで運んでくれます。
ただ、ヨーロッパ内での乗り継ぎはロストバゲージしやすい危険地帯でもあるのです。
ここはあえて出発空港で「ヘルシンキで一度荷物を受け取り、再度預けなおします」と言ってみてください。
もちろん一度ピックアップして再度預け直すとなれば、その分時間もかかりますので乗り継ぎ時間を長めに設定しておく必要があります。
ロストバゲージが多発するヨーロッパ国内での乗継便利用の場合は試してみてもいいかもしれません。

※ただし乗継地によっては一時的な乗り継ぎでもビザが必要になるなど、ピックアップが出来ない場合もあるので事前に確認しましょう。

荷物を預ける

それでもロストバゲージに遭ってしまったら

ターンテーブルにて「何度も回ってくる他人の荷物があるのに自分のは全然出てこない」。
単純に飛行機から下ろすのに時間がかかっている場合もありますが、しばらく待って人もほとんどいなくなってしまったのに、自分の荷物が見当たらない場合、残念ながらロストバゲージの可能性が高くなります。

[1] まずは荷物を預けた際にもらった荷物タグの半券(控え)と搭乗券を用意

これがないと調べるのに時間がかかりますので、搭乗券と荷物タグの半券(控え)は必ず失くさないように持っていてください。
すぐに取り出せる場所に準備しておくといいでしょう。

[2] カウンターへ行って荷物が出てこないことを伝える

「BaggageLost」などと書かれたカウンターがターンテーブルの近くにあるはずです。
搭乗券と荷物タグの半券(控え)を持ってそちらに行きましょう。

 

旅行者
「My baggage didn’t come out.」
(私の荷物が出てきません)

そのように伝えると、多くの空港では珍しいことではないので、すぐに対応または捜索してくれる筈です。
この時に対応した係員の名前、連絡先も念のため聞いておいてください。

[3]紛失証明書の発行

カウンターで紛失証明書に必要事項を記入します。
「フライト便名」「名前」「住所」「チケット番号」「パスポート番号」「滞在先の住所」「スーツケースの特徴」などを記入する必要があります。
「スーツケースの特徴」を詳細に英語で記入するのがなかなか難しい方もいると思います。
その場合は事前に撮っておいた写真を見せてカウンターのスタッフに代理で記入してもらうといいでしょう。
この段階で荷物の現在地、例えば乗継地で保管されているとか、もうすでに次の便に乗っているなどが判明する場合もあります。
その場合は、空港で待っていて受け取るかホテルまで送ってもらうかなど、係員と相談しましょう。

紛失証明書は必ず控えをもらってください。
「参照番号」から追跡できる場合もありますし、海外旅行保険など加入している場合、保険金の請求時にも必要になります。

※参考情報
発行してもらった手荷物紛失証明書(PIR)に記載のある参照番号がと該当者の姓があると、多くの航空会社のサイトからもオンラインで遅延手荷物を追跡ができます。
[一例]

SITA WorldTracerサイト≫
JALのサイト≫
ANAのサイト≫

[4]トラベルキットをもらう

航空会社にもよりますが、歯ブラシなどの簡易的な洗面用具が用意されている場合があります。

 

旅行者
「May I have a travel kit?」
(トラベルキットをいただけますか?)

と聞いてみてください、提供してもらえるかもしれません。

[5]その他

滞在中に見つかればホテルまで配送してもらえることがほとんどです。
紛失証明に記載するホテル名、住所に誤りのないようにしましょう。
ただし、航空会社によっては空港まで取りに来てと言われてしまう場合もありますし、滞在中に見つからない場合、帰国後に日本まで送ってもらわないと行けない場合もあります。
3日ほどたっても全く連絡がない場合は、航空会社のWEBサイトからメールで問い合わせる必要があります。
ここまで見つからない場合は補償問題などの交渉が必要になってきます。

乗継便利用で多いロストバゲージ

直行便利用の場合は、スーツケースへのタグの付け間違いと取違いも少ないのですが、乗継便利用となると、乗継地での荷物の積み替えがあるため、ロストバゲージの可能性は高まります。

しかしあまり不安になりすぎないでください。

少し古い記事ではありますが、ロストバゲージの97%は2日以内に見つかっているという報告もあります。
ロサンゼルスタイムズ記事(英語)≫

2日以内であればまだ滞在中の方も多いでしょう。滞在先まで送ってもらえることがほとんどです。

最後に

完全紛失で見つからない場合は航空会社の責任となり、紛失物を査定しいくらか返ってくることもあります。
ただしこれにも上限があります。
航空会社の加盟している条約にもよりますが、5万円~20万円程が上限となっています。

繰り返しにはなりますが、

1.高価なものは預けない
2.すぐに必要なものも手荷物へ
3.時間に余裕があるスケジュールを組む
4.スーツケースの写真を撮っておく
5.旅行保険に加入する

以上の事に気を付ければロストバゲージに遭ってしまった際も慌てずに行動できますので、海外旅行の際は特に覚えておいてくださいね。

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投稿日:2020.03.31

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