バンコクはタイの首都であり、観光資源が豊富な都市です。2012年にはアメリカの旅行雑誌において、世界最高の観光都市として3年連続評価を受けています。パリやロンドンと並ぶ、世界でも有数の外国人観光客が訪れる都市です。
バンコクは近代的な都市であるとともに、ナイトマーケットが有名な場所です。ナイトマーケットは夜に開かれる市場であり、衣類やアクセサリー、フルーツ、お香、ロウソクなど、タイならではのさまざまな品が並びます。タイは日本に比べて物価も安く、珍しい品を安価で購入できることから、バックパッカーもよく訪れます。品物には値札が付いていないことが多く、値段を交渉して金額を決定するのが基本的なスタイルです。
衣服類が豊富に揃うバンコク中心部のプラトゥーナームマーケット、若者向けのサパーン・プットマーケット、観光客に向けた土産物が売られる観光地であるバンコク郊外の水上マーケット、国内でも特に有名なルンピニ・ナイト・バザールなど、いくつものマーケットがあり、それぞれに特徴があります。どこもタイ独特の雰囲気が漂う場所で、エキゾチックな文化を楽しむことができるでしょう。

タイで使われている10パーツ硬貨にもその姿がデザインされているワットアルンは、エメラルド寺院、ワットポーと同様、3大寺院の一つとなっています。ワットは寺、アルンは暁という意味を持ちます。タイ国内の要所を流れるチャオプライヤー川沿いにそびえるワットアルンはバンコクの代表的な風景として、多くの方が訪れる観光スポットとなっています。
ワットアルンは長い歴史を持つ寺院であり、アユタヤ王朝の時代には存在していたと言われています。トンブリー王朝の時代には、王室寺院とされていた時期もあり、歴史的にも重要な価値のある場所であると言えるでしょう。敷地内に建てられた仏塔のうち、もっとも大きなものは75メートルを超え、上部にヒンドゥー教の神であるインドラの像が鎮座し、本堂には120体の仏像、144体の石像が並ぶ回廊、そしてラーマ2世の遺骨を納めた本尊の台座があります。外観の荘厳さだけでなく、内部も宗教的・歴史的な趣を感じさせます。
また、神聖な場所では肌の露出を抑えるのがタイでのマナーです。観光の際には短パンやタンクトップ、ミニスカートやサンダルなどは避けるようにしましょう。

タイの中部に位置するアユタヤは、遺跡巡りをすることができる地域です。アユタヤは、首都であるバンコクから72km程北にあり、アユタヤ王朝として栄えていた歴史のある古都です。パック旅行やツアーが組まれることで多くの観光客が訪れ、重要な遺跡を残す町としてユネスコの世界遺産に登録されています。
アユタヤは中国やヨーロッパ諸国との貿易の窓口として栄えた王朝です。タイは交易地であったことから、多様な建築様式の建物が見られ、さまざまな文化を昇華した美しい街並みが広がっています。仏陀の遺骨が眠っているといわれているワット・プラ・マハタート、アユタヤで最大の仏塔を有するワット・プラ・シー・サンペットなど、アンコール系統のクメール式、スリランカ経由のセイロン式の建造物が散見されます。
昼間のツアーで、細部に至るまで遺跡を見てまわるのも良いですが、夜間のライトアップツアーもまた違った趣があります。ライトアップされた神秘的な遺跡を見たいという方は、申し込んでみるのも良いでしょう。
また、アユタヤでは象に乗ることもできます。象の背中から遺跡を眺めることで、さらに深くタイの歴史的な情緒を感じることが可能です。