フランスに訪れた際にぜひ味わっておきたいのが本場フランス料理です。フランスの深い歴史とともに歩んできたフランス独自の食文化は、地域ごとに豊かな発達を遂げてきました。その多様性と豊かさを認められ、2010年にはフランス料理そのものがユネスコの文化遺産に指定されるほど、文化の1つとして確立されているものなのです。
それはパリのレストランにおいても同じで、100年単位で続く超老舗のレストランが随所に点在しています。ドレスコードが指定されている高級フレンチの店もありますが、カフェレストランの意味合いが強いブラッスリーや気軽に入ることができるビストロなど、必ずしも上品に決める店ばかりというわけではありません。
セーヌ川左岸の6区にあるオ・シャルパンティエは、創業が1856年という歴史深いビストロです。比較的手ごろな値段で本場の料理を味わえるところであり、特に牛肉の名産地として知られるムーザン地方の新鮮な仔牛料理や豚ソーセージといった肉料理が自慢です。リーズナブルに良質な肉料理を存分に楽しめるところとして、観光客にも人気のビストロです。
シャルパンティエとは、フランス語で大工を意味しており、全国を飛び回って仕事を行う大工職人のためにオープンされたと言われるのがこの店です。

フランスに訪れたら、本場フランス料理を心行くまで味わうことももちろんですが、洗練された街並みにあるおしゃれなカフェで絶品スイーツをいただくのも一興です。フランスの街並みに溶け込んだ店内で優雅に至福のひとときを過ごすもよし、テイクアウトできるスイーツを片手に石畳の街を歩いて、さながら映画の主人公のように闊歩するのも良いでしょう。
旅行ガイドブックのどれを見ても掲載されているという有名アイスクリーム専門店・ベルティヨンは、シテ島と並んでパリ発祥と言われるセーヌ川の中州、サン・ルイ島にあるショップです。 化学添加物を一切使用しないという自然派を掲げ、アイスクリームの他シャーベットを含めて常に約70種類をそろえています。ちょっとコクのある濃厚な味が特徴で、量は控えめながら十分に満足できる味となっています。
日本人観光客向けのガイドブックには、アイスクリームショップといえばこのベルティヨン中心、またはこの店のみを紹介していることがほとんどです。パリに出向いたなら立ち寄っておくべきという、パリのスペシャリストであるガイドブック編成者がこぞって太鼓判を押す名店です。
ローカルな店では夏季休業を取るのが普通ですが、ベルティヨンも毎年7月～8月の一時期が休業となりますので訪れる際は注意しましょう。

グルメを存分に堪能できるフランスの地において、シーフードをふんだんに使ったプロヴァンス料理を楽しめるのが、パリにあるシェ・ジャヌーというビストロです。プロヴァンス料理とは、フランス南部のプロヴァンス地方の郷土料理です。大らかで親しみやすく、フランス料理の中でも特徴的な色を持つこの料理を、パリの地で本格的に味わえると評判です。
おいしくてさらに価格設定もリーズナブルとあって、観光客にも地元民にも根強い支持を得ているこのお店では、予約がないと満席で入れないことが多くあるほどです。プロヴァンス料理の定番であるラム肉や鴨肉を使った料理はもちろん絶品で、外せないトマトやズッキーニなどの野菜をたっぷり使った料理も南仏の空気を存分に楽しむことができます。
そして、シェ・ジャヌーで特に人気を呼んでいるのがシーフードです。マグロのカルパッチョやムール貝のグリルといった料理は、一度食べたらクセになるおいしさで、日本人観光客の間でも好評価です。
パリの右岸に位置する3区にある店で、毎年クリスマスと年末年始に定休日を取っています。ランチとディナーのピークタイムにはほぼ満席になっていることが予想されるため、来店の際には早めに予約を取っておくことをおすすめします。